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最長90日間 「男の妊活休暇」導入したIT企業社長の切なる思い

7/12(金) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【家事育児の常識・非常識】

 昨年、日本で生まれた赤ちゃんは91万8397人。過去最少を更新したが、そんな中、「妊活休暇」を導入する企業が急速に増えている。

 国内で妊活休暇を導入したのは、大手では2006年のパナソニックがおそらく最初。その後、キヤノン、日産自動車、キリンビール、トヨタ、日本航空などが追い、14年にはIT企業のサイバーエージェントが導入したことでも話題となった。厚労省も「ファミリーサポート休暇」のひとつとして奨励している。

 基本は無給の特別休暇の扱いで、妊活中の女性社員が排卵周期に合わせて月1回取得する。キヤノンのように100万円を上限に治療費を補助する会社もある。

 妊活という性質上、35歳から40歳前後が対象となり、管理職目前の経験豊かな社員が多い。企業にとっては、その人材が退職してしまうのを防ぐ狙いもある。

 ソフトウエア開発のテックファームHD(社員250人、平均年齢35歳)も7月から妊活休暇を導入した。同社の制度が特徴的なのは、社員の男女を問わないこと。最長90日間と期間も長い。

「排卵周期に合わせて通院するにしても、前後の心身的な疲労も考慮し、90日間としました。また不妊というと女性ばかりに目が行きがちですが、原因は男女半々とされます。そのため性別を問わない制度にしましたし、妊活自体が夫婦の共同作業であるという認識です」(テックファームHD・コーポレートコミュニケーション室)

 そこには発案者である永守秀章社長(47)の切なる“思い”も交じっているようだ。

「永守は長く外資系証券会社に勤め、ロンドン勤務時代は実力主義の激しい競争を経験したそうです。それを反面教師にし、安心して働ける環境づくりを模索しているところです。企業が永続的に発展していくためには、社員の心の安定が第一優先と考えています」(前出の担当者)

 もちろん、同社は育児休暇の取得率も高く、パパママ社員のために学校の夏休みに子ども職場見学会も実施している。

 10年ほど前は実力主義や成果主義が持てはやされたが、経営者の目線は確実に変わりつつある。

最終更新:7/12(金) 9:26
日刊ゲンダイDIGITAL

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