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身の丈など関係ない。バルサ移籍の安部裕葵が描く“成り上がりストーリー”

7/12(金) 18:00配信

GOAL

またひとり、日本の次世代を担うホープが海外挑戦を決意した。鹿島アントラーズは12日、日本代表MF安部裕葵のスペイン1部バルセロナへの完全移籍について、クラブ間合意に達したことを発表。これを受けて安部は同日に鹿嶋市内のクラブハウスで取材に応じ、移籍決断に至った背景を明かした。さらなる成長を掲げる20歳アタッカーは、どんな青写真を描いているのか。【取材・文=飯尾篤史】

想定外だったバルセロナからのオファー

 鹿島アントラーズ加入2年目の昨季途中にクラブへ海外挑戦の意向を伝え、英語も勉強していた安部裕葵にとっても、FCバルセロナというビッグクラブからのオファーは、想定外だったようだ。

「もちろん、驚きました。全然、僕の視野には入ってないチームでしたから。誰もが知っているビッグクラブですし、冷静に考えることは難しかったですけど、時間が経つにつれて冷静な判断ができるようになりました。高校を卒業して鹿島を選んだように、いい環境で自分の人生を歩んでいきたい。かなり魅力的な名前だし、チームだと思うので、行きたくないという感情は、少しもなかったです」

 バルセロナは、昨季の終わりから安部の出場したすべての試合をチェックし、追いかけていたようだ。バルセロナが関心を持っていることを安部が聞いたのは、コパ・アメリカに向けてブラジルへ出発する直前だった。

 ブラジルに着いた日には内田篤人に連絡し、「もしかしたら、こういう選択もあるかもしれません」と報告し、大会期間中には同じくスペインのレアル・マドリーに移籍を決めた久保建英や、すでにスペインでプレーしている柴崎岳と話をしたという。そして帰国後、この数日間に移籍の決意を固めた。

バルセロナでは「サッカーの本質を学びたい」

 では、バルセロナは、安部のどこを評価しているのか。

 代理人を通して安部が聞いたのは、「前目のポジションをやっているが、それ以外もできるのではないか」ということだった。

「僕自身、ポジションにはあまりこだわりがない。サッカーの本質を学びたいし、興味もあるので、いい話を聞けたと思います。ウインガーは探していない。前の3枚は探していなくて、それ以外を器用にできる選手を探しているとも聞いていて。(バルサは)流動的じゃないですか。自分自身、そう言われて、確かに自分はいろんなところでボールに触って、走れるなって」

 報道されているとおり、最初はスペイン3部に所属するバルセロナBでプレーする予定だ。とはいえ、世界有数のビッグクラブの一員になることは間違いない。いきなり世界のトップ・オブ・トップに飛び込んだわけだ。

 一方、最初はスペイン1部の下位チームに加入し、そこで出場機会と経験を積んだうえで上を目指すという考えもあるだろう。身の丈に合ったクラブに加入する、という選択だ。しかし、そうした考え方を、安部はきっぱりと否定する。

「あくまでも僕は、ですけど、そういう考え方は必要ないと思っています。そういう考え方だったら、高卒で鹿島には来ないです。瀬戸内高校時代、3年になって試合に出られるようになったので、身の丈なんて言っていたら、鹿島に来られないです。

 自分の力を出しに行くとかじゃなくて、成長するために、と僕は常に考えている。僕がおっさんだったら、『身の丈』という言葉も理解できますけど、20歳ですよ。成長しなければいけないし、成長したい。だったら、成長できる環境を選ぶのが当たり前だと思います」

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最終更新:7/12(金) 18:00
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