ここから本文です

原告ら「一つの幕が開く時がきた」 ハンセン病家族訴訟で首相談話

7/13(土) 8:07配信

熊本日日新聞

 ハンセン病家族訴訟の熊本地裁判決が確定し、政府が謝罪を盛り込んだ首相談話を発表した12日。原告・弁護団は「大きな前進だ」と喜びつつ、同時発表した政府声明で判決への“不満”を列挙した政府に対し、「本心からの謝罪なのか」「補償制度の枠組みづくりはこれからだ」と気を引き締めた。

 「一つの幕が開く時がきた」。午前11時すぎ、衆院議員会館の地下会議室。原告団長の林力さん(94)=福岡市=は、首相談話を発表した菅義偉官房長官の会見の中継映像を見つめ、こう評価した。

 午後1時の記者会見には、今も差別や偏見を恐れて顔を出せない原告も含め、約20人が出席した。

 「家族が受けた差別をなかったことにしたくなかったから頑張ってきた。国が差別を認めた。裁判をやってよかった」。両親が国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」に収容された原告の奥晴海さん(72)=鹿児島県奄美市=は、涙を浮かべながらこれまでを振り返った。

 ただ、原告らは2日から上京し、控訴期限の12日まで安倍首相との面会を要望。安倍首相は談話で、近く原告らと面会したいとの意向を示したが、原告副団長の黄光男[ファングァンナム]さん(63)=兵庫県尼崎市=は「今日までに会えなかったのは残念。本心からの謝罪かどうか、これから補償制度を決めていく中で決まる」と不満をにじませた。

 「家族が地域で安心して暮らせる社会の実現まで戦い続ける」。弁護団共同代表の徳田靖之弁護士は前を見据えた。(嶋田昇平、臼杵大介)

最終更新:7/13(土) 8:07
熊本日日新聞

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事