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DMM mobile買収で契約増の楽天モバイル ただしMNOとMVNOの両立は不可に? ドコモ吉澤社長は不快感

7/13(土) 9:10配信

ITmedia Mobile

 MVNOの業界再編が続いている。10月にMNOとして新規参入する楽天モバイルは、7月9日、DMM.comが運営するDMM mobile事業を買収することを発表した。事業の移管は9月1日を予定。DMMはDMM mobile事業を別会社に分割し、これを承継する対価として、楽天モバイルは約23億円を支払うスキームになる。この事業承継により、楽天モバイルのMVNO事業は、契約者数が約220万に達する見込みだ。

DMM mobileのユーザー数

獲得コストの代わりに買収でユーザー数を伸ばした楽天モバイル

 楽天モバイルの狙いは、非常にシンプルだ。プレスリリースにも記載されていたように「モバイル事業の顧客基盤拡大」と、それに伴う「楽天エコシステムにおけるメンバーシップの強化」が買収の目的となる。DMM mobileは、24万回線とMVNOの中では比較的規模が大きく、MNO参入を控え、ユーザー数の拡大を目指す楽天モバイルにとっては魅力になる。単純計算でいえば、1ユーザーを約1万円で買ったとの見方もできる。割引や広告宣伝などに費やす獲得コストを考えると、割安ともいえる。

 実際、楽天モバイルは以前も同様の手法で、規模を拡大している。2017年11月には、経営が破綻しかかっていたプラスワン・マーケティング(POM)から、FREETELブランドのMVNO事業のみを約5億2000万円で買収。これによって、約40万回線を一気に上乗せすることに成功し、MVNO市場でシェア1位に躍り出た。POMのMVNO事業買収は、救済的な側面もあったため、改めて振り返ってみると、かなり割安な価格でユーザー数を増やしていたことが分かる。

 POM買収後に開催された記者会見で、楽天モバイルの常務執行役員、大尾嘉宏人氏が「オーガニックグロース(自律的な成長)より、M&Aの方がお客さまの獲得コストが安いのであれば、それ(M&A)もありえる」と語っていたが、DMM mobileも、まさにそのケースに当てはまる。

 楽天モバイルによると、「当面はDMM mobileを継続してご利用いただける環境を提供する予定」(広報部)だというが、2つのブランドを併存させるのは、経営効率が悪い。しかもDMM mobileは他社の社名を冠しているため、いずれは楽天モバイルに一本化することになりそうだ。MNOとしてのサービス開始後は、「弊社の回線をご利用いただけるような環境を検討している」(同)という。

 DMM mobileの全ユーザーが楽天モバイルの自社回線に切り替えるとは限らないが、ゼロからユーザーを集めるより効率がいい。MNO事業のベースを作る上でも、必要な買収だったというわけだ。MVNOは少ない設備投資で始められるため、さまざまな会社が参入したが、コスト構造を見ると回線を借りるための費用がかなりの割合を占める。ここを自社回線に切り替えられれば、楽天モバイルとしての収益性も高まることになる。

 現状では、DMM mobileの名称や料金プラン等は、当面維持する予定だというが、料金に対して付与しているポイントは、DMMポイントから楽天スーパーポイントに変更される。ブランドがDMM mobileのままでも、ポイントシステムを切り替えることで、ユーザーを楽天経済圏の中に組み込めるため、楽天全体にとってもメリットが大きい。逆にDMM mobileにとっては、採算性が低いMVNO事業を売却することで事業を再編できる。

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最終更新:7/13(土) 9:10
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