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参院選静岡選挙区 野党激突に「不思議」な動き、官邸介入か

7/13(土) 8:44配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 5人が争う参院選静岡選挙区(改選数2)で、これまで参院選では自民党現職の牧野京夫氏(60)を支援してきた大手企業や業界団体などの一部が国民民主党現職の榛葉賀津也氏(52)の支援に回る動きが出ている。首相官邸の意向が働いているとの見方もある。牧野氏の得票だけでなく、榛葉氏と立憲民主党新人徳川家広氏(54)との旧民主党系候補同士のせめぎ合いにも影響する可能性があり、各陣営が関心を寄せている。

 5日夜、榛葉氏が浜松市中区の中心部で行った街頭演説に、スズキの鈴木修会長が突然姿を現した。

 過去の選挙でも取引先や関係企業を動かして政治的影響力を発揮してきた鈴木会長。2013年の参院選静岡選挙区では牧野氏を支援し、榛葉氏とは疎遠だった。今回選でも、全国軽自動車協会連合会の要職に就いている牧野氏を支援するとみられていた。ところが、鈴木会長は榛葉氏の演説を聴き終えると、記者団に榛葉氏支援を明言。「自民党の牧野氏は1位だから(榛葉氏の)2番目の当選を祈っている」と答えた。関係企業を含め榛葉氏を支援する方針だ。

 7日には袋井市での榛葉氏の集会で、国民民主党企業団体委員長の桜井充参院議員が「榛葉氏が厳しいから、自民党の静岡県選出の元大臣に『票を回して』とお願いした」と明らかにした。

 複数の関係者によると、スズキ以外にも県内の大手企業や団体の一部が榛葉氏の支援に回った。脱原発を主張する徳川氏の当選を阻止したい思惑も透けるが、ある自民関係者は「首相官邸からの依頼だ。(参院選後の)改憲を意識しているのだろう」と話す。榛葉氏に恩を売って改憲へ協力を得る狙いとの分析だ。背景に静岡選挙区で自民が2人目の公認候補擁立を見送り、牧野氏が他候補に先行する選挙情勢もある。

 こうした動きについて榛葉氏陣営の関係者は「いい迷惑。選挙妨害だ」と表面上は不快感を示す。だが、徳川氏を支援する牧野聖修元衆院議員は7日、静岡市内での街頭演説で「自民が余った力で敵対候補(榛葉氏)を応援している。不思議なことが起きている」と皮肉った。

 県内の自民党関係者は「自民県連として榛葉氏を支援するわけではない」と強調した上で「牧野氏の票が目減りしてしまう」と警戒感をにじませた。

 静岡選挙区には共産党新人の鈴木千佳氏(48)と「NHKから国民を守る党」新人の畑山浩一氏(49)も立候補している。



 ■石破氏「良しとしない」

 自民党の石破茂元幹事長は12日、参院選静岡選挙区の公認候補応援のため本県入りし、野党候補を支持するよう働き掛けたとする首相官邸の動きについて「私自身は良しとしない」と述べ、官邸を暗に批判した。磐田市で取材に答えた。

 石破氏は「われわれは自民党として戦っている。他党の支持者に良い影響を与えること、自民の支持者に対し野党に(票を)入れてくれと言うのは今まで見たことがないスタイル。自民の中で混乱や対立が残ってしまう。自民は自民として固めていくべきだ」と述べた。

静岡新聞社

最終更新:7/13(土) 10:19
@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

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