ここから本文です

麻生さん、やっぱり2000万円足りないと思います。国の正式資料をみて考えました。

7/13(土) 8:00配信

マネーの達人

金融庁の「老後資金2000万円」は本当?

金融庁で「老後資金は2000万円必要」という報告書を、麻生大臣が「受け取らない」とした「老後資金2000万円不足問題」は、今後の選挙にも影響しそうな感じです。

新聞報道によると経済産業省の計算でも「老後資金は2895万円必要」という独自試算を出していたことがわかり、「省庁が異なっても認識は同じ」とはっきりわかりました。

「国民の不安が明確に数値化された」と言えるでしょう。

■総務省調査から試算、老後の赤字額は約1700万円

総務省による平成30年の家計調査(家計収支編)によれば、高齢無職夫婦(夫65 歳以上、妻60 歳以上の夫婦のみの無職世帯)の平均消費支出は、月額23万5615円です。

そして収入は手取り(可処分所得)の平均が月額19万3743円で赤字が月額4万1872円(23万5615円-19万3743円)です。

夫85歳、妻80歳までの20年間で約1005万円(1年間50万2464円 × 20年)貯蓄を取り崩すこととなります。

また、同じく上記から高齢単身無職世帯(60歳以上の単身無職世帯)の手取り(可処分所得)は月額11万933円 で消費支出は月額14万9603円なので、赤字は月額3万8670円(14万9603-11万933円)です。

妻が単身で95歳まで生きた場合、貯蓄を696万600円(1年間46万4040円 × 15年)取り崩すのです。

つまり老後夫婦で過ごす20年間と妻だけで過ごす15年間、貯蓄を崩す額が合計約1701万円です。

あながちウソじゃない、「老後資金2000万円不足」

こうして見ると、「老後資金2,000万円不足」は決して「ウソ」とはいい切れません。

上記の消費支出は全国平均なので、もっと消費支出が高い地域もあります。

ちなみに、総務省の平成26年全国消費実態調査によれば、消費支出額(高齢無職世帯に限らない)は都道府県によっても異なり、最高の神奈川県で月額約34万7000円、最低の沖縄で月額約23万5000円と月額約11万2000円も差があります。

この消費支出額は高齢無職世帯とは限らないので、高齢無職世帯ならもっと低額と考えられますが、上記の家計調査による消費支出月額23万5615円より多い高齢夫婦もいると思われます。

もし同じ手取り(夫婦で月額19万3743円、妻だけで月額11万933円)なのに、夫婦で月額27万円(赤字毎月7万6257円)、単身で月額17万円(赤字毎月5万9067円)支出していれば、老後夫婦で過ごす20年間(貯蓄取り崩し1830万1680円)と妻だけで過ごす15年間(貯蓄取り崩し1063万2060円)、貯蓄を崩す額が合計約2894万円にもなるのですから…。

平成30年家計調査(貯蓄・負債編)での上記表を見ると、高齢者の貯蓄平均値が2284万円ですが、お金持ちが平均値を引き上げている可能性が高く、実態を示すのは中央値の1515万円です。

夫が85歳、妻が95歳まで長生きした場合は、やや心許なく感じる金額ではあります。

個人的には麻生大臣に、報告書を受け取った上で内容まで突っ込んで説明し、

「貯蓄の平均値は2284万円あるし、全員が平均額を使うとは限らないし、全員が長生きするとは限らない、大丈夫。」
など、ご意見を聞いてみたかったような気がします。

1/4ページ

最終更新:7/13(土) 8:00
マネーの達人

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事