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【羊文学 インタビュー】私たちにとっては異色で、新しい挑戦ができた一枚

7/13(土) 12:02配信

OKMusic

2017年にデビューした3ピースロックバンド、羊文学が7月3日にEP『きらめき』をリリースした。“女の子”をテーマにした曲が集められた本作は、朗らかでポップなメロディーや前向きな言葉が聴こえ、どこか新鮮味もある作品に仕上がっている。今回はバンドのフロントマンを務める塩塚モエカ(Vo&Gu)に話を訊いた。

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──今作は“女の子”というテーマで音を鳴らすことを通して、本当の自分を認めることに挑んだ作品集とのことですが、今までは“本当の自分”の姿に対してどんな想いを秘めていたのかが気になります。

最後の曲以外は、『若者たちへ』の時から作っていた曲です。本来の自分を偽っていたわけではないですが、音楽の面で“男性に負けない”という意識がありました。女性にしかできない音楽があり、それがとても素晴らしいと感じるようになったのは、一昨年にCharaさんのバースデーライヴを観たからです。

──リード曲の「ロマンス」は何と言っても《そうだよ 女の子はいつだって無敵だよ》という言葉が耳に残ります。

本当はかなりマイナスな意味を持った曲なんです。映画『嫌われ松子の一生』のようなイメージで、狂っているものをポップに、皮肉交じりに表現するのが面白いと思い、キャッチーな言葉でまとめて書きました。このフレーズも“無敵だと思ってないから口にしてみる”という感じです。

──では、サウンド面について。これまではパワーあふれるエッジーなギターロックを鳴らしていましたが、今作は細やかな技が効いているように感じました。明るい楽曲を入れるだけではなく、各曲のアレンジ面においても変化がうかがえるなと。例えば「ミルク」では歌詞の《夕方》の部分で歌メロとギターがユニゾンしたり、コーラスが重なったりして面白いと感じましたし、歌メロも不思議な響きをしていて。そのような繊細なアレンジが特に今作ではたくさん見受けられたのですが。

「ミルク」に関してはかなり昔に作った曲で、メロディーもコード進行も拙かったからアレンジで展開を付けるように意識しました。完成してから時間が空いていて客観的になれたのも大きかったかもしれません。逆に他の曲に関しては私のパートはシンプルさを心掛け、今までのようにギターをダビングするなどのアプローチはあまり行ないませんでした。

──「ソーダ水」はサビ終わりに入る美しいコーラスワークが本当に素晴らしいです。また、間奏のアレンジにも惹き付けられました。16分でハットを刻んでいるような音が聴こえますが、ゆったりとした楽曲にあえてこのようなアレンジを加えたのはなぜなんでしょう?

ありがとうございます。コーラスは私が作りました。ハット部分はギターソロのあとにサビに行くまでに少し間を開けたいとなった時にドラムのフクダが叩いてくれたからです。彼がなぜ叩いたのかは分かりませんが、それが合うと直感的に感じたのでしょう。

──今作は歌にも新鮮味があり、 “細い糸のように伸びやかで繊細な歌声”というイメージだったのですが、その良さも活かしつつ、地声の甘さや温もり、したたかな響きが際立っているような感じもします。

歌はいつも練習していて、今までは思った通りの音をのせることができませんでしたが、今回はコントロールが少し上手くいきました。単純に技術的に向上したのかと思います。

──羊文学の音楽は歌とサウンドの調和が絶妙で、そのふたつが一体となっていて、“歌のためのサウンド、サウンドのための歌”という感じがします。

みんなが歌がメインだと考えて、そこを軸に作っている感じはあります。あとは、私が複雑なことが苦手なので、基本的にはメロディーを大切にシンプルに作っています。

──改めて、EP『きらめき』はどのような作品になったと思いますか?

今までレコーディングは慣れず焦りがちだったので、録り始める前にギターの音をしっかり作ることを今回の自分の課題にしました。個人的にですが、今までの4作でいろいろトライして、その反響に対する自分の気持ちを知ったんです。それをもとに自分の音楽の中で、何がしたくて何がしたくないのか、何ができて何ができないのかを改めて考えることができました。課題やテーマを設定し、それをもとに作り切ることで、私たちにとっては異色で、新しい挑戦ができた一枚になっていると思います。今はこれを経て次に何を出すかということを日々考えています。

──8月からはワンマンツアー『まばたき』が始まりますね。

はい。特に東京公演は一年間で出会った方々をスタッフに迎えるので、面白い現場になる気がします。ライヴでもしっかり挑戦ができたらと思います。

取材:笠原瑛里

OKMusic編集部

最終更新:7/13(土) 12:02
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