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広島は現職2人、新顔5人の激戦区 自民同士も激化

7/13(土) 8:00配信

日刊スポーツ

広島選挙区(改選数2)は現職2人、新顔5人の計7人が立候補する全国屈指の激戦区となった。自民党が21年ぶりに2人を擁立し、従来の対決構図が一変。2議席独占を狙い一丸となるはずが、6選を目指す自民党現職の溝手顕正氏(76)、自民党新人の河井案里氏(45)の身内同士のつばぜり合いが激化している。「ポスト安倍」をめぐり、岸田文雄政調会長と菅義偉官房長官の「代理戦争」も絡み、仁義なき戦いの様相を呈している。

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映画「仁義なき戦い」の舞台となった広島では、自民党の身内同士のバトルが激しさを増している。選挙戦中盤戦に入った10日、自民党のベテラン、溝手氏は広島県北部の安芸高田市で声を張り上げた。「26年の議員生活で、地方の声を聞くことがいかに大切かを学んだ。市町の首長や議員らと議論し、これからもしっかり連携したい」。

街頭演説会場の近くには安倍首相と自民党新顔の河井氏の2ショットポスターがあった。演説後、溝手氏に「ポスターは気になったか?」と直撃すると、「ノーコメント!」と語気を強めた。

バトルの背景の1つには自民党本部VS自民党広島県連がある。県連幹部は「党本部による溝手さんいじめ」と憤りを隠せない。広島では、自民公認候補が13、16年と続けて2番手の野党候補に倍以上の得票差をつけてトップ当選。党本部は「2人区でも2議席独占できる」と、今年3月に河井氏を2人目の公認候補として発表した。「いじめ」と指摘する背景もある。自民党が野党時代、溝手氏は安倍氏のことを「もう過去の人だ」と言い放った。いまも2人には確執がある。

一方の河井氏は「足で稼ぐ選挙」をモットーに、こまめに街頭に立つ。高齢化社会や科学技術の進歩に対応できる政策の必要性を訴え、「それができるのは自公連立、安倍政権だけだ」とアピール。県連の協力を得られない河井氏は、地元の支援団体を回っても門前払いされることもある。河井氏は5月末、党本部に溝手陣営の「いじめ」を訴えたとされる。10日、福山市内での街頭演説後、具体的な「いじめ」について直撃すると、河井氏は少し沈黙した後、「ナイショです」と笑顔でかわした。

党本部からの支援は手厚い。河井氏の夫、河井克行衆院議員(広島3区)は党総裁外交特別補佐を務める安倍首相の側近であり、菅氏とも親しい。菅氏は、公示前に広島入り。最終盤にも広島入りし、街頭に立つ予定だ。

広島は岸田氏が率いる岸田派(宏池会)の国会議員6人を抱える「宏池会の牙城」であり、溝手氏は岸田派の重鎮。万が一、溝手氏が落選すれば、岸田氏の影響力低下は避けられない。ポスト安倍レースの生き残りをかけた菅氏VS岸田氏の「代理戦争」の様相も呈している。安倍首相は14日に広島入りする。【松浦隆司】

最終更新:7/13(土) 11:46
日刊スポーツ

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