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ノルウェーの海底で活躍が期待されるウミヘビ型ロボットと海底基地

7/13(土) 8:30配信

ZDNet Japan

 ノルウェー科学技術大学(NTNU)は、同大学として最も標高の低い場所に、ある実験設備を設置した。

 その実験設備はトロンハイム・フィヨルドの水深365mの海底に設置されており、そこには自律型無人潜水機(AUV)のための充電ステーションとテスト用機材が収容されている。

 同実験設備が対象としているAUVは、最終的にヘルメット潜水や、遠隔操作型無人探査機(ROV)を置き換え、海中での活動を一手に引き受ける次世代型AUVと期待されているものだ。

 NTNUはこういったAUVに関する研究を、2012年に運用を開始した自律海洋運営・システム(AMOS)センターで推進している。

 その用途は主に、石油ガス業界における海中作業だが、海産物の養殖や、船舶業界、沖合の集合型風力発電分野における用途も考えられる。

 今回新たに設置された実験設備を利用する最初のAUVは、2015年にNTNUからスピンオフしたEelumeというノルウェー企業によって開発された「ウミヘビ型ロボット」の「Eelume」だ。

 このAUVは、従来型のROVにつきものである、太いアンビリカルケーブルの有無にかかわらず運用が可能であり、その型破りな形状によって極めてせまい場所にも入っていける。

 Eelumeは本質的に、自走式のロボットアームであり、水中では薄気味悪いほどウナギに似た動きをする。このロボットは水中で常時待機していられるよう設計されており、海中設備近傍の海底に横たわり、命令を待つようになっている。

 そしてひとたび命令が受けると、水上の艦艇に頼ることなく、すぐに詳細な検査や、保守、何らかの介在行為を実行できるようになっている。

 Eelumeは、ツールの搭載を目的としたモジュール化システムを採用しているため、何かを採集する際にはグリップツールを、バルブを閉める際にはトルクツールを、あるいはクリーニングツールや、さまざまなセンサー類を装着できるようになっている。

 このロボットは、新しい実験設備に収容されているツール一式や充電ステーションにアクセスすることで、あらゆる種類の作業に対する備えを常に確実にしておけるようになっている。

 なお、Eelumeを開発した新興企業は、ノルウェーの国営石油企業Equinor(かつてはStatoilという名称だった)からも資金を得ている。

 このため新しい海中実験設備のテストと試運転が終了した暁には、Equinorがノルウェー海で操業するガス/石油田であるAsgardにおいて、より長期のパイロットテストを実施する予定となっている。

 Eelumeはそこで、海底に待機し続け、水深240~310mの場所にある海中設備の近くで「用務員」としての仕事に就くことになっている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

最終更新:7/13(土) 8:30
ZDNet Japan

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