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<小野憲史のゲーム時評>「スタディア」から透けるグーグルの未来と可能性

7/15(月) 10:20配信

まんたんウェブ

 超硬派のゲーム雑誌「ゲーム批評」の元編集長で、ゲーム開発・産業を支援するNPO法人「国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)」元代表の小野憲史さんが、ゲーム業界の現在を語る「小野憲史のゲーム時評」。6月に詳細が発表されたグーグルのクラウドゲームサービス「スタディア」について考察します。

【写真特集】発表されたグーグルのゲームサービス「スタディア」の詳細

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 米グーグルはE3 2019に合わせて日本時間の6月7日、クラウドゲームサービス「スタディア」の最新情報を伝える映像「スタディアコネクト」を配信。サービス開始時期や価格などが発表されたが、内容には不満が残った。月額9.99ドル(約1100円)のコースの存在や、配信開始時のタイトルなどが明かされたが、大半が発売済みのもので、新鮮味に乏しかったからだ。実際、最初にスタディアに飛びつくようなアーリーアダプターは、配信開始時のゲームをほとんど遊んでいる可能性がある。

 もっとも、ゲームのラインアップはスクウェア・エニックスのRPG「ファイナル ファンタジーXV」をはじめ、大作ソフトばかりだ。またラリアンスタジオのRPG「バルダーズ・ゲート3」など、数は少ないながらも、新作タイトルが存在する。テキーラワークスのアドベンチャーゲーム「GYLT」や、コートシンクのアクションパズルゲーム「Get Packed」など、インディー(独立系)ゲームの新作タイトルが含まれている点にも驚かされた。両タイトルがスタディア独占配信になる点も注目したい。

 一方でスタディアにはPCゲームや専用ゲーム機にはない特徴がある。それがYouTubeの視聴体験の拡張だ。発表によればスタディアでは、対応ゲームの配信動画をYouTubeで見た視聴者が、直接ゲームに参加できるようにする機能を備えるという。ゲームの配信動画を楽しむ視聴者は全世界で6.7億人(ゲーム実況グローバルマーケットレポート2017参照)といわれ、プロモーション効果は絶大だ。これによりスタディアは大きな地殻変動をゲーム業界にもたらす可能性がある。

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最終更新:7/15(月) 10:20
まんたんウェブ

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