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カナダ軍日本へ展開、新たに始まった瀬取り監視大作戦「オペレーションNEON」とは?

7/14(日) 11:00配信

乗りものニュース

カナダ軍の哨戒機と艦艇が沖縄に続々展開

 2019年6月26日(水)、筆者(稲葉義泰:軍事ライター)は沖縄県にあるアメリカ空軍嘉手納基地、およびアメリカ海軍の港湾施設であるホワイトビーチ地区に赴きました。その目的は、嘉手納基地に展開しているカナダ軍の哨戒機CP-140「オーロラ」と、ホワイトビーチに停泊しているカナダ海軍のハリファックス級フリゲート「レジャイナ」および補給艦「アストリクス」を取材することです。これらカナダ軍の航空機および艦艇が日本にやってきたのは、いずれも北朝鮮による瀬取り(洋上での船舶同士による物資の積み替え)を監視するためです。

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 これは、北朝鮮が行っている核兵器や弾道ミサイルの開発を止めさせるために出された、2017年の「国連安全保障理事会決議第2375号」に基づく制裁内容を履行するための措置です。具体的には、決議により同国への輸出が禁じられている、あるいは輸出量に制限が設けられている石油などの資源や物品が、洋上で違法にやり取りされることがないように各国が艦艇や航空機を用いて監視しています。

 カナダは、この瀬取り監視の取り組みに2018年5月から参加していますが、実は今年になって、そのスタンスは大きな変化を迎えました。

「オペレーションNEON」は従来と何が違う?

 これまでカナダは、2018年にCP-140哨戒機およびフリゲート「バンクーバー」「カルガリー」をそれぞれ瀬取り監視のために派遣してきましたが、これはカナダ軍のグローバルな展開を通じた各国との連携強化を目的とする「オペレーションPROJECTION」の一環として行われていました。つまり、これまでの派遣は瀬取り監視のみを目的とした作戦のもとで実施されていたわけではなかったのです。

 しかし、2019年4月28日に、カナダ政府は瀬取りを通じた北朝鮮による制裁逃れに対抗するべく、それを監視するための新たな作戦を実施することを発表しました。それが「オペレーションNEON」と呼ばれるもので、これは2019年5月から2021年4月までの2年間に、艦艇や航空機を継続的に派遣し、おもに東シナ海において瀬取り監視を実施するという内容です。ただし北朝鮮の動向次第では、この2年間という期間が伸縮する可能性もあるようです。

 そして今回、取材したフリゲート「レジャイナ」と補給艦「アストリクス」、そしてCP-140哨戒機が、この「オペレーションNEON」のもとで派遣された最初の艦艇および航空機なのです。2019年6月現在までに明らかにされているところでは、今後、2019年9月から10月にかけてはフリゲート「オタワ」が、そして10月から11月にかけてはCP-140哨戒機が、それぞれ派遣されることになっています。また、「オタワ」は10月に相模湾で実施される、海上自衛隊の国際観艦式にも参加することが予定されています。

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最終更新:7/17(水) 11:28
乗りものニュース

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