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クリエイター夫婦、田舎に多拠点生活で魅力発信 ITジャーナリスト佐々木俊尚さんとイラストレーター松尾たいこさん

7/14(日) 18:41配信

福井新聞ONLINE

 著名なクリエイターに福井県美浜町に住んでもらい、ブログなどで魅力を発信してもらう同町の事業「クリエイターinレジデンス推進事業」が2年目に入った。第1弾として、ITジャーナリスト佐々木俊尚さん(57)とイラストレーター松尾たいこさんの夫婦が同町久々子の古民家を使い、東京などとの多拠点生活を送っている。2人はクリエイターならではの豊かな感性で、美浜での生活の良さを発信している。

 同事業は人口減少対策と移住促進を図ろうと、同町が昨年度から始めた。町の空き家の利活用に取り組む「NPO法人ふるさと福井サポートセンター」が、町から委託を受けて実施している。住んでもらうクリエイターを「町多拠点活動アドバイザー」として町が委嘱し、同NPOがリノベーションした築約100年の古民家を無料で貸している。

 アドバイザーを務めている佐々木さん夫妻は東京と軽井沢、美浜の3カ所に生活拠点を置き、仕事や創作活動に合わせて各拠点に毎月1週間程度ずつ滞在する「多拠点生活」を行っている。

 美浜で住んでいる古民家の魅力や町内の自然の美しさ、東京の友人を招いて観光地を巡る様子などをブログで発信している。松尾さんは古民家の持ち主の話を近所から聞いた際、「きれいに手入れされてきた古い柱や和箪笥(だんす)を見ると愛しくなる」などとつづっている。

 佐々木さんは、美浜での人間関係の広がりが仕事にもプラスの要素があると感じているという。「東京には人が多く集まっている割に、同じような部類の人とばかり付き合う傾向がある。でも美浜に来ると、農業や漁業などの1次産業に従事する人など東京では会えない人と仲良くなれる」と魅力を語る。松尾さんも「都会や山、海など環境の変化が、創作へのインスピレーションになっている」と指摘する。

 佐々木さんによると、田舎に完全に移住せず、生活拠点の一つとして田舎を選択する多拠点生活者は増加傾向にあるという。「美浜は、よそからの移住者が既に腰を据えた生活をしており、地元住民とスムーズに関わる関係を構築している。そのため、多拠点生活者でも地域になじみやすい。多拠点生活者をターゲットにした古民家のリノベーションを進めてはどうか」と提案している。

福井新聞社

最終更新:7/14(日) 18:41
福井新聞ONLINE

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