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香港の若者の75%が持つ「香港人」というアイデンティティ

7/14(日) 13:03配信

ニッポン放送

ジャーナリストの有本香がニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月9日放送)に出演。香港のデモで6人が逮捕されたニュースについて解説した。

香港のデモで6人が逮捕

香港から中国本土への容疑者引き渡しを可能にする逃亡犯条例の改正案を巡り、香港の九龍地区の繁華街で7日、完全撤回を求める大規模デモが行われ、主催者発表で23万人以上が参加した。このデモで公務執行妨害などの疑いにより、20歳~66歳の男女6人が逮捕された。

新行)主催者側の終了宣言後も道路を占拠して行進を続けた一部が、警官隊と衝突したようです。

有本)ここから先、どうなるのでしょうね。

新行)香港の中心部で行われたデモが九龍地区まで来たということは、デモの動きが拡大しているということですか?

有本)そうですね。拡大していることと、熱狂の山場みたいなものは過ぎたということです。G20も終わって、中国側は本格的にデモの中心人物たち、あるいはその周辺の人たちに対して、あの手この手で弾圧を強めて来ると思います。

新行)G20前だからこそ撤回というか、1度取り下げたのでしょうか?

有本)そうですね。撤回というよりも延期しているにすぎないですよね。やめるわけではないですから。

新行)関連してメールもいただいています。埼玉県春日部市にお住まいの自営業の方、“唐辛子”さんからです。「香港のデモが暴徒化していますが、中国共産党のスパイがデモに潜り込んで、過激なことをしていると噂で聞きます。本当なのでしょうか?」。

香港の75%の若者が「自分は香港人である」と言う

有本)デモ側の中心になった若い人たちが、それを否定する情報も出ています。もちろん、共産党側の人間がデモに潜り込んでいる可能性は濃厚だと思いますが。ただ今回、荒れたということに関しては、必ずしもその人たちの工作によるものとは言えないですよね。2014年の雨傘革命でも同じことが言われましたが、香港大学の調査によると、香港の若者の75%が「自分は香港人である」と言っています。中国人というアイデンティティではなく、香港人なのだというアイデンティティを持っている人が75%ということです。この数字は返還後で最高のものです。

とどのつまりはここですよ。大陸からたくさんの人が来て、2000年代になったらそれは珍しい光景ではなくなった。ではどんどん融合して行くのかと言うと、そうではない。いまの香港は昔のように中国大陸とは違う、金の卵を産む鳥のような都市という時代ではなくて、他の中国の都市も経済発展しているわけです。経済的には中国の一地方都市という位置づけになりつつあります。中国側は一国二制度と言いながら、事実上は他の都市と変わらないものにして行くことが狙いです。少しずつ少しずつ、それこそサラミスライスで飲み込んで行こうとしている。

特に教育現場では、何年も前から中国流の愛国教育を押し付けられて、それに対して教職員の人たちが最初に反発し、そういう人たちに指導された若い層がデモに出ているというのが2014年から続く傾向です。どんなに中国側が愛国教育を押し付けようとしても、むしろ香港人だと、中国人ではないという意識が高まっている。現象としては少し違うけれど、新疆ウイグル自治区で起きていることと同じですよ。中国が一種のエスニッククレンジング的に、ウイグル人の言葉や文化、宗教などを消してしまおう、奪ってしまおうとしても、逆にそうすればするほど反発は強くなるということです。

新行)先日、有本さんが担当されているネットニュース「虎ノ門ニュース」でウイグル人の方にインタビューされていましたけれども、その映像を拝見して衝撃を受けたのが、「弾圧を通り越して民族浄化になっている」という言葉でした。

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最終更新:7/14(日) 13:03
ニッポン放送

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