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ドア付き個室ビジネスクラスは広々 写真特集・ANA新777-300ER(2)

7/15(月) 10:33配信

Aviation Wire

 全日本空輸(ANA/NH)は、長距離国際線に投入しているボーイング777-300ER型機の客室をリニューアルし、8月2日から羽田-ロンドン線に投入する。同社の空港ラウンジ監修も手掛ける建築家の隈研吾氏と、英国のデザイン会社Acumen(アキュメン)がデザインを監修した。

【ANAの新ビジネスクラス】

 新仕様機のファーストとビジネスはドア付きの個室タイプで、機内の個人用モニターとしては世界初となる4K対応モニターを採用。隈氏によると、ドアは日本家屋の引き戸をイメージし、配色も従来はANAのコーポレートカラーであるブルーを基調としていたが、日本の建築を想起させる落ち着いたものに刷新した。

 新仕様の777-300ERの座席数は4クラス212席。ファーストが8席、ビジネスが64席、プレミアムエコノミーが24席、エコノミーが116席で、全クラスに電源コンセントと充電用USB端子を設けた。従来機にも212席仕様があるが、新仕様はビジネスが4席減となる一方、エコノミーが4席増えた。

 ビジネスクラス「THE Room」のシート配列は、1-2-1席の1列4席。これまでと同じく全席通路アクセスだが、新たに進行方向の前向きシートと、逆向きの後ろ向きシートが互い違いに並んでいる。ANAのビジネスクラスでは初となるドア付きの個室タイプで、シートの最大幅は現行の約2倍となり、ANAの歴代ビジネスクラスではもっとも広い空間を実現したという。

 個人用モニターは24インチで、現行の17インチから大型化。ファーストと同様、4K対応のものを採用した。パーティションもファーストと同じく可動式を採用。ペアで搭乗するニーズにも対応する。シートメーカーは、仏サフラン・シーツ(旧ゾディアック・シート・フランス)。窓のシェードもファーストと同じく電動式のものを採用し、高級感のあるものになった。

 ファーストクラスと見紛うほどのシートだが、大きな違いは足もとのスペースだ。ビジネスクラスは、背もたれなどの横幅は従来の約2倍になったが、足もとはこれまでと同じような幅。背もたれから足もとに向かって逆三角形状になっており、互い違いに配したシートの足もと部分を横に並べることで、各席を広くしつつ、専有面積を抑えて席数も確保した。一方、ファーストは背もたれの横幅が足もとまで長方形状にそのまま伸びており、足もとも広々としている。

 また、ファーストとビジネスのシートクッションは、寝具メーカーの西川と共同開発して座り心地や寝心地をよくした。クッション作りでは、これまでKIホールディングス(旧小糸工業)の航空機用シートで実績のある横浜フォームラバーが協力した。

 読書灯や食事灯などのライトはパナソニック(6752)が監修。用途に応じた位置や色を設定した。食事灯はスーパーなどの鮮魚売場で、魚がおいしくみえるものと同じようなライティングにしているという。

 ANAでシート開発に携わるCEマネジメント室商品企画部の牧克亘氏によると、社内で機内サービスのテストを実施した際、「食事灯のことは説明してないにもかかわらず、いつもより機内食がおいしそうに見えた、という反応が複数の社員から返ってきた」と話す。

 ANAは新仕様の777-300ERの新造機6機を年内に導入予定。既存機も6機を2020年から2021年までに改修する。12機の導入後は、今後検討していくという。ロンドン線は8月末から9月上旬ごろにデイリー運航になる計画で、2路線目はニューヨーク線を予定している。

 本写真特集では、ビジネスクラスのシートを取り上げる。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:7/15(月) 10:33
Aviation Wire

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