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異動や転職して「通用するか」不安を感じる若手社員へ

7/15(月) 17:06配信

マイナビニュース

異動や転職して「通用するか」不安を感じる若手社員へ

社会人になって2、3年経ち、いまの仕事にもある程度慣れてくると、異動や転職など環境の変化を感じたり、考えたりするタイミングがやってくることがあります。

そんなときに、希望と期待だけでまったく不安を感じない人もいるのかもしれませんが、(果たして、自分は通用するのだろうか?)と、漠然とした不安を感じる人の方が、現実には多いのではないでしょうか。

脅すわけではないですが、実は私自身、異動で大きくつまずいた実体験があります。28歳で、営業からマーケティングの部署に異動。マーケティング部は、入社以来の第一希望で、まさに夢が満額でかなった、最高の人事異動だったのです。

しかし、その2年後私は休職していました。体調不良もありましたが、一番の原因は「自分がそこで通用しなかった」ことでした。

そこで今回は、そこに至るまでの私の「しなくていい努力」を振り返りながら、これからの皆さんが私のような目に会わないためにどうしたらいいかを考えていきたいと思います。

どの職場でも活躍できる人は何が違う?

異動した私は、いったい何につまずいたのでしょうか?

勤務地や人間関係の変化などにも当然戸惑いはありましたが、一番のショックは、自分がそれまで営業で培ってきたスキルや知識がまったく通用しなかったことでした。営業スキルはマーケティング部門では必要ないですし、調味料の知識は冷凍食品の開発にはあまり役に立たないのです。

20代の私は、どこかで、仕事は「アプリ(スキル・知識)」があればできるものだと考えていました。ですから、「営業スキル」や「調味料の知識」を一所懸命収集したのです。しかし、異動するとそのアプリはとたんに不要になります。

アプリが使えなくなったとたん、私はフリーズしてしまいました。一方で、私と違って、営業→マーケティング→人事→海外……と異動をしながら、「どの職場でも常に活躍できる先輩」たちがいることに気づいたのです。

この人たちは、あらかじめすべてのスキルと知識を有していたのでしょうか? いかに仕事ができる先輩でも、さすがにそれはムリです。では、私と何が違ったのでしょうか。「アプリ」ではなく、仕事をする上での「OS(土台)」が違っていたのです。

OSがしっかりすると「どんな仕事」もできる

では、仕事力におけるOSとはいったいなんでしょうか? それはどの国、どの会社、どの部署でも、アプリを使いこなす上で必須となるものです。

例えば、「人を説得する力」「わからないことをわかる力」「他者の協力を得る力」「関係者と良好な関係を築く力」などといった力であり、あるいは「信頼」「誠実」といったビジネスパーソンとしての在り方でもあります。

このOSがしっかりしていれば、異動や転職をして、いままでのアプリが通用しなくなっても、自力で、またある時は他者の力を借りながら、分からないことを理解し、できないことをできるようになって、たくましく対応していけるのです。

逆にいえば、20代の私のようにOSがしっかりしていないと、実はその先でどんなにアプリを搭載しても、良い仕事はできないのです。実は、私が研修や本で一貫してお伝えしているメッセージの核は、「若手のうちに、仕事のOSを鍛えましょう!」ということです。

しなくていい努力はなぜ発生するか

この連載で紹介しているようなさまざまな「しなくていい努力」をしてしまう原因の大きな一つは、「仕事用のOSがしっかりできていないこと」です。私が研修や本で提案している「7つの行動原則」というのは、ビジネスパーソンのOSの行動原則なのです。

ほんとうに仕事ができる人は、どこで、何をやっても、ちゃんと仕事ができます。下足番をやればそこでちゃんとプラスアルファの価値を出せ、経営企画部でも期待以上の価値を創出します。懇親会の幹事をやれば、部署のモチベーションが高まるような期待以上の懇親会を実施し、マーケティングをやれば、お客様の期待以上の商品開発をします。

逆に言えば、下足番であろうが、懇親会の幹事であろうが、目の前のどんな仕事でも、自分のOSを鍛えることは誰でも可能です。仕事ができる先輩たちは、最初に配属された仕事が自分の希望と大きく違っていても、その与えられた仕事をとおして、自分のOSをきちんと鍛え上げ、どこに行っても通用する自分を創り上げていたのです。


執筆者プロフィール

堀田孝治(ほった・こうじ)

クリエイトJ株式会社代表取締役


1989年に味の素に入社。営業、マーケティング、"休職"、総務、人事、広告部マネージャーを経て2007年に企業研修講師として独立。2年目には170日/年の研修を行う人気講師になる。休職にまで至った20代の自分のような「しなくていい努力」を、これからの若手ビジネスパーソンがしないように、「7つの行動原則」を考案。オリジナルメソッドである「7つの行動原則」研修は大手企業を中心に多くの企業で採用され、現在ではのべ1万人以上が受講している。著書『入社3年目の心得』(総合法令出版)、『自分を仕事のプロフェッショナルに磨き上げる7つの行動原則』(総合法令出版)他。

堀田孝治

最終更新:7/15(月) 17:06
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