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ウナギ 「土用の丑の日」前に脂 乗りに乗り 群馬県内の専門店 工夫で伝統の味守る

7/16(火) 6:03配信

上毛新聞

 7月27日の「土用の丑(うし)の日」を前に、店頭にウナギが並ぶようになった。ウナギは世界的に絶滅が危ぶまれ、一時期よりも値上がりしているが、夏のスタミナ食の定番。専門店も工夫を凝らして伝統の味を守り続ける。

◎令和で話題の「万葉集」にも歌 「特別な思いで食べて」

 創業100年を超える老舗「うなぎ小堀」(大泉町朝日)。5代目の小堀登久生さん(70)と長男の光紀さん(40)、次男の純央さん(39)が切り盛りする。

 国産ウナギにこだわり、店内にはいけすがある。ウナギ桶(おけ)を重ねた「立て場」を組み上げ、臭みを取るため桶に地下水を掛け流す。立て場のウナギはその日に提供する分だけ。新鮮なウナギを割きたて、蒸したて、焼きたてで提供する。県道綿貫篠塚線側から店をのぞくと、手早くかば焼きを裏返す様子を見られる。

 140年以上続く「うなぎ近野屋」(太田市新田木崎町)は、4代目の近野雅博さん(72)が伝統の味を守る。養殖ウナギも扱うが、できるだけ天然にこだわり日本各地から仕入れる。産地によって肉質も変わるため、工程を変えながら調理する。

 うな重は天然ウナギが5400円から、養殖は3000円から。砂糖を使わず継ぎ足して作るたれはさっぱりとした味わいで、お茶漬けもお薦め。宴会料理では見た目にも涼やかな煮こごりやうざくも楽しめる。

 数年前から提供できるだけの天然ウナギが確保できないことから、土用の丑の日は営業しない。

 かつてウナギの卸問屋だった「うなぎ茂田」(前橋市西片貝町)は、ウナギのみを扱う専門店だ。うな重(2500円から)をはじめ、関東では珍しい蒸さないかば焼き「地焼き丼」なども味わえる。産地は限定せず、最も良質なウナギを仕入れる。一匹一匹を大切に扱い、捌(さば)いたウナギから取れる肝は肝焼きとして提供する。

 今年初めに養殖池に入れた稚魚が土用の丑の日前後に出荷される。「ちょうど脂が乗っておいしい時季」と3代目・茂田浩治さん(47)。新元号「令和」の出典・万葉集には、大伴家持が詠んだウナギの歌が収録されている。「今年の丑の日は特別な思いで食べてもらえたら」と期待している。

最終更新:7/16(火) 6:03
上毛新聞

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