ここから本文です

なぜ企業はパブリックイーサリアムを好むようになるのか?

7/16(火) 12:50配信

CoinDesk Japan

2015年、イーサリアムのパブリックメインネットがローンチされ、多くの企業向けプライベートブロックチェーン・サービスがそれに続いた。これを受けて他企業との連携を優先する企業が堰を切ったようにあふれ、長年懸案となっていたデジタル化の取り組みに資金を供給し、企業の垣根を超えてビジネスプロセスを拡張した。

現在、画期的な新しいシステムインテグレーションが進行中である。しかし、ブロックチェーン技術を企業に扱いやすいものにしようとする努力は、業界を2つのグループに分断した。パブリック派とプライベート派だ。

この対立は始めから間違ったもので、機密業務にはパブリックブロックチェーンを利用するべきではなく、プライベートブロックチェーンは安全で確実なものだという考えが容易に信じられてしまった。これは誤ったもので、危険であるとも言える。

台帳を保持している企業が記録を改ざんしようという動機を共有していないと仮定すれば、プライベートブロックチェーンのコンセンサスメカニズムによって情報に手を加えることが難しくなるのは確かだ。しかし、そのようなプライベートブロックチェーンも、それぞれが異なる企業によって管理される多くの同一データのコピーを保護しなければならないため、情報漏洩に対して特に安全というわけではない。それはハッカーにとって夢のような事態だ。対処することも可能だし、リスクは冒すに値することもある。しかし、プライベートブロックチェーンが安全だと言う主張は、もっともらしく聞こえても真実ではない。

ハッキングとは関係なく、許可を受けたパートナーからなる緊密なグループの間でさえも、コンソーシアムの全員がすべての取引やネットワーク上にいる他のメンバーとのすべての合意について知っているべきではない。ハイパーレッジャーファブリック(Hyperledger Fabric)のようなプライベートプラットフォームが、許可型ネットワークの中の情報をコンパートメント(区分け)化しようとしているが、ブロックチェーン技術はそのようなことをするためにデザインされてはいない。

結果として、多大な複雑さを加えることとなるが、複雑さはセキュリティの敵である。ありがたいことに、システム統合に伴う複雑さを軽減し、セキュリティーを高め、レジリエンスと相互運用性の両方を改善するような方法でブロックチェーン技術を使う道はある。そしてこのアプローチでは、企業が社内システムを交換したり、すでに業界を悩ませている従来通りの情報サイロを再現するような「コンソーシアムブロックチェーン」を築く必要はない。

企業向けブロックチェーンは、次のような難題に直面することになる。一方では、食の安全性といった結果の改善や詐欺の抑制のために、私たちはビジネスネットワーク全体での情報の透明性を欲している。もう一方で、プライバシーを確保し、企業の参加を促すために情報のコンパートメント化も必要としている。

1/3ページ

最終更新:7/16(火) 12:50
CoinDesk Japan

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事