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B2B企業でデータ分析チームを作るには?

7/17(水) 7:06配信

Web担当者Forum

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データ活用について問題意識や意欲がある人がまずはリーダーシップを発揮し、社内横断的に構成メンバーを集め、少人数のチームを作る。批評するだけでなく、ビジネス改善プランを出せる「頼れる組織」へと強化することを意識し、さらにアグレッシブな提案ができる組織へと段階的に成長させていくことが重要だ
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アナリティクス アソシエーション(a2i)主催で4月9日に開催された「アナリティクス サミット 2019」に登壇したアビームコンサルティングの本間充氏は、自身の経験も踏まえて、企業内におけるデータ分析チームの強化方法について講演した。データサイエンティストが慢性的に不足していると言われている中で、どのように人材を見つけ、どのようにチームを組み、実効性を伴う組織として育てていけばよいのだろうか──。以下に同氏が語った内容を紹介しよう。

 

データサイエンティストを強化するには

Googleトレンドのデータを見ると、「データサイエンティスト」という言葉が盛り上がり始めたのは、ハーバード・ビジネス・レビューの日本語版でデータサイエンティスト特集が組まれた2013年2月頃からだ。

その半年後の2013年7月には、データサイエンティスト協会が発足している。「データサイエンティストという言葉が注目されてからまだ6年しか経っていない中で、どの会社もどうやって専門家チームを作るかに悩んでいる。この分野で遅れを取っていると思っている企業も多々あると思うが、リードタイムがまだ短いので今からでも十分に追い付ける可能性がある」と本間氏は強調する。

多くの企業がデータサイエンスに関わる部署を立ち上げ始めているのは周知の通り。もっとも、メンバーを評価する上司がデータサイエンティストでなかったり、組織(チーム)として成熟していないことから複数の役割を1人でこなしたり、社内に相談相手がいなかったりといった課題も多い。また、B2B企業においては、他の業務との兼業でデータ分析にあたっているケースも少なくないという。

データサイエンティストは、その名が示すデータサイエンスだけでなく、3つのスキルセットを備えなければならないと説明する本間氏は、データサイエンティスト協会のスキルチェックリストを示す。

・ビジネス力
・データサイエンス
・データエンジニアリング

データを分析するだけでなく、自社のビジネス課題を明確にし、分析結果をシステムなどに組み込んで誰もが活用できるようにする力も必要なのだ。





データサイエンティストチームを組むにあたっての一つの理想として、本間氏はこう話す。「最上位のシニア・データサイエンティストは必ずしもすべての企業に必要ではないが、フル・データサイエンティストはいることが望ましい。具体的には、経営層や現場からの要望を理解してチームとの間の通訳者になりながら、どんな手法でどんな分析をすべきか的確に指示できる人材だ」。





シニア/フル/アソシエート/アシスタントといった、上図に示すような層の厚いチームを組める企業はまだ稀だろう。その背景について本間氏は、「アメリカでは、データサイエンスの学位の取得数が2015年に20~30だったのが2016年には500に増えている。しかし、日本では横ばいでありデータサイエンティストそのものの絶対数が潤沢ではない」と分析する。

一方で、ジョブディスクリプション(職務記述書:企業が求める担当職務の内容やスキルなどを明記したもの)があいまいな日系企業では、本来の業務以外の領域にも手を出しやすく、データ分析に興味を覚える人、換言すればデータサイエンティストの予備軍を拡げることにもなり得るという。

本間氏自身も、前職では商品開発に携わりながら、隙間時間にWebサーバーを立ち上げたり、HTMLを書いてコンテンツを公開したりといったことを通してスキルを磨き、デジタルマーケターになったエピソードを明かした。

データとビジネスの関係に興味を覚えた社内の“同志”が顔を合わせ、議論や協力を積み重ねることでデータサイエンティストを育んでいくのが今の日本の現実解とする本間氏はこう続けた。

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データサイエンティストに向いた人材は社内の様々な部門にいる可能性がある。このセミナーに足を運んでいる方々には、社に戻ったらリーダーシップを発揮して、周りを巻き込む努力をしてほしい(本間氏)
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最終更新:7/17(水) 13:51
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