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トヨタ・シャープなど「太陽電池+ハイブリッド車」が、環境問題にとって電気自動車より大事と言える理由

7/17(水) 10:51配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

7月13日、中国がハイブリッド車(HV)優遇への方針転換を検討していると国内外のメディアが報じた。HVは従来ガソリン車と同等とされてきたが、今後は低燃費車に分類される。

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ヨーロッパや中国では昨今、電気自動車(EV)がもてはやされていたが、動力となる電気をどこから持ってくるのかはあまり議論されていなかった。

現在使われている自動車をすべてEVに転換してその動力を賄うには、原子力にせよ、火力にせよ大量の電力が必要で、夏場の電力ピーク時には使えなくなってしまう。日本ではクールビズやエアコンの温度調整までしてピーク対応を行っているのが現状なのに、そこにEVが高速充電の列をなすのでは理屈に合わない。

給油は数カ月に1回で済む

こうした問題を解決してくれるのが、7月4日に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、トヨタ自動車、シャープが発表した、高効率太陽電池搭載のプラグインハイブリッド車(PHV)だ。

電力供給が問題になる夏場こそ太陽光が頑張ってくれるので、そのエネルギーを電池に蓄え、走行用に使うことができる。曇りがちだったり、雨が降ったりして電池が切れても、ガソリンエンジンとモーターで通常のハイブリッド運転が可能なので、ドライバーに不安はない。

そもそもそうした急場は稀で、基本的にガソリンを使うことはあまりないので、2~3カ月に1回も給油すれば十分となる。

太陽光で十分なのでケーブル充電は基本いらない

NEDOなどの取り組みは、現段階では、航続距離や燃費向上効果の検証を目的とした公道走行実証(7月下旬開始予定)だが、実現すれば最強のエコカーになると思われる。

実証車のベースモデルにはトヨタの「プリウスPHV」が使われているが、本当に注目すべきは車両そのものより、シャープがNEDO事業(高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発など)の一環として開発した、世界最高水準の高効率太陽光電池セル(変換効率34%以上)だ。

これまでの太陽光電池セルの変換効率は20%強であったことを考えると、きわめて画期的な技術と言える。このセルをフード(ボンネット)、ルーフ、バックドアなどに設置することで、定格発電電力を約860Wまで高めた。

これにより、走行時のバッテリーへの最大充電・給電電力量(1日当たり)は、EV航続距離で56.3キロ相当にもなるという。通勤や買い物など日常の走行距離を考えれば、太陽光だけで足りるので、基本的にケーブル経由の充電はいらないことになる。

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最終更新:7/17(水) 23:01
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