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「私は山本太郎に発掘されたノンポリ」 自民党議員一家で育った25歳女子が「れいわ新選組」を推す理由

7/17(水) 19:21配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

聞くだけで救われる演説

Aさんと共に研究者を目指していた友人が、急に起業すると言い出しマルチ商法を勧めてくるようになったことがある。実家の家賃やきょうだいの学費を稼ぐため、常に複数のアルバイトに追われていたという。そんな友人の変節を、大手企業に就職した他の友人たちは嘲笑した。笑った友人のうち1人の手取りは月16万円だ。

「周りを見ていてもうつ病やうつ病予備軍って本当に多いんです。原因は何でも自己責任を求める空気と貧困だと私は思っています。友人を笑った友人だって、手取りはたった16万円ですよ。私たち世代って全員弱者ですよね。

『死にたくなる社会』は、山本さんの演説を聞くまで私の中で透明でした。国に原因があるのかもしれないとぼんやり思ってはいたけど、具体的にどこに問題があるのかまで分からなかった。

山本太郎やれいわ新選組を支持しなくても良い。でも演説を聞くだけで救われると思って、友人たちに動画を勧めるようになりました」(Aさん)

れいわ新選組は消費税の廃止、安い家賃で住める公的住宅の拡充、奨学金を借りている人たちの全額をチャラにするなどの政策を掲げている。特に演説で盛り上がるのは、消費税廃止についての説明だ。そのために必要な財源は、所得税の累進性を強化して分離課税を止め、法人税にも累進性を導入することで担保すると山本氏は言う。そしてこう問いかける。「財源は確保できました。他に心配することは何ですか? 足りないのは、皆さんが『そうなって欲しい』という気持ちじゃないですか」(7月13日、東京・新宿の街頭演説にて)。

Aさんは政策を一通りチェックした後、団体のホームページから2000円を寄付した。「自分に力が無いと思い込まされていたけど、変わるべきは社会じゃないかと思うになりました」(Aさん)。

ノンポリがノンポリを呼ぶ

Aさんは修士論文の提出を控えた多忙な時期にもかかわらず、毎日のように選挙運動に走り回っている。

チラシ100枚のポスティング、ポスター貼り、公選ハガキの送付、SNSでの情報の拡散。インターン先の共有スペースには大阪の若者たちが作成した各政党の政策比較表「#政党のアレコレ比べてみました」を貼り、選挙のことを積極的に話題に出す。

周囲はAさん曰く皆「ノンポリ」。心がけているのは、「投票先決めた? この動画見てみて」とライトに話しかけることだ。「ももクロファンが『まずはライブに行って』と勧める感覚です(笑)。太郎さんは演説が何より魅力なので」(Aさん)。

動画を見た友人たちのほとんどが好意的な反応だそう。公選ハガキを頼んだ友人16人も、1人以外は皆、快諾だった。断ってきた友人は以前「うちの企業は自民党におんぶに抱っこだから」と話していたという。

Aさんは山本太郎氏やれいわ新選組に共感が集まっているのは、「ノンポリがノンポリを呼ぶ」からだと分析している。

「私はずっとノンポリでした。だから会社のしがらみとか、多数派に投票しておけば責任を問われなくてラク、みたいな気持ちも分かるんです。

一方でノンポリは『もっと選挙にかかわらなきゃ』という罪悪感を常に持ってる。でも報道やマニフェストを読んでもよく分からないし胡散臭く感じてたところに、理路整然とした政策と、これまで言葉にできなかった怒りとか悲しみを代弁してくれる人が現れてハマったという感じ。

れいわ新選組は野党共闘を乱していると批判する人もいるけど、私たち山本太郎に“発掘された”ノンポリは、太郎さんきっかけで政治、他の野党にも興味を持つようになってます。むしろこれまで若者を政治から締め出してこなかったか、考えて欲しいですね」(Aさん)

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最終更新:7/18(木) 8:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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