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高精度地図に「年間1万6000円」、日産プロパイロット2.0の市販は2019年9月

7/17(水) 6:25配信

MONOist

 日産自動車は2019年7月16日、横浜市の本社で記者会見を開き、「スカイライン」の新モデルを発表した。2019年9月に発売する。車両のエンブレムは、これまでのインフィニティブランドのバッチから日産ブランドに戻した。

 ステアリングから手を離すこと(ハンズオフ)が可能となる先進運転支援システム「プロパイロット2.0」は、ハイブリッドモデルのみの設定で、標準装備となる。高精度地図は無線ネットワークによるアップデート(OTA:Over-The-Air)で年に数回更新して鮮度を保つ。また、プロパイロット2.0を利用するには、コネクテッドサービス「Nissan Connect(日産コネクト)」への加入と車載通信機(TCU)が必須となる。プロパイロット2.0搭載モデル向けの日産コネクトの年会費は2万2000円。

 税込み車両価格はハイブリッドモデルが547万4520円から、ガソリンターボエンジンモデルが427万4640円からとなる。月間販売目標台数は200台で、ハイブリッドモデルとガソリンターボエンジンモデルで半々を見込む。

 ターボエンジンは従来モデルから排気量アップし、排気量3.0l(リットル)のツインターボのみの設定となる。国内初導入となる新ターボシステムや水冷式インタークーラーの組み合わせにより、最大出力400馬力を達成した。また、ステアバイワイヤ技術「ダイレクトアダプティブステアリング」の性能向上も図った。

高精度地図あってのプロパイロット2.0

 プロパイロット2.0は、現在複数のモデルに搭載しているプロパイロット第1世代と同じく高速道路用の運転支援システムで、ドライバーはシステム作動中も前方を常に監視する必要がある。これまではステアリングから手を離すことは許容されていなかったが、プロパイロット2.0はハンズオフが可能になった他、遅いクルマの追い越しなどで車線変更するかどうかをシステムからドライバーに提案できるようになった。なお、プロパイロット 2.0のハンズオフや車線変更支援機能は、カーナビゲーションシステムで目的地を設定している時のみ動作する。

 プロパイロット2.0が提案した車線変更をドライバーがステアリングに手を添えた状態で承認すると、ドライバーが周囲の安全を確認し、ステアリングに手を添え続けることを前提に車線変更をアシストする。ドライバーが手を添えているかどうかを検知するステアリングホイール上のタッチセンサーや、ドライバーが居眠りやよそ見をしていないかをチェックするドライバーモニタリングシステムも採用されている。

 よそ見や居眠りを検知すると、警報音を発するとともにステアリングを持つようドライバーに促す。段階的に警告を続けてもドライバーが反応しない場合は同一車線内で徐々に減速した後緊急停止する。緊急停止すると自動的に緊急通報センターに音声接続し、オペレーターが必要に応じて警察や救急に連絡し、緊急車両が駆け付ける。この緊急通報も日産コネクトのサービスの1つとなる。

 ハンズオフのための高精度なステアリング制御は、高精度地図を基にしている。走行中の自車位置は、GPSに加えて、車載カメラの画像と高精度地図を照合することで推定する。車両の横方向で5cm以内、前後方向で1m以内の精度を確保したという。車線の引き直しなどで車載カメラの画像と高精度地図のデータが一致しない場合、車載カメラでの車線検知を基にステアリングを制御する。

 車載カメラでレーンが確認できない場合は、高精度地図の情報で補完しながら走行する。VICS(道路交通情報通信システム)で進行方向の事故や工事の情報を受信した場合や、道路作業のために置かれた三角コーンを車載カメラで検知した場合は、事前に車線変更を促したり、ステアリングをドライバーが操作するようシステム側で注意喚起する。プロパイロット2.0の作動中もドライバーが前方を監視している前提なので「システム側からのアラートに依存せず、前方で工事や車線規制が行われていれば自分で判断して運転してもらいたい」(日産自動車の担当者)。

 採用する高精度地図は、ダイナミックマップ基盤(DMP)が日本の高速道路全域をカバーして整備したもの。この高精度地図をベースに、ゼンリンが日産自動車向けに車両の制御に必要な幾つかの情報を追加した状態で、車両に搭載している。日本全国の高速道路の高精度地図全てが「マップコントローラー」というユニットに保存されている。

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最終更新:7/17(水) 6:25
MONOist

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