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傘で突かれて失明~刑事事件としての刑は軽く、焦点は民事 小川泰平氏が指摘

7/17(水) 22:38配信

デイリースポーツ

 東京都品川区にあるJR目黒駅前の路上で50代の男性会社員が面識のない男に傘で目の近くを突かれ、片目を失明する重傷を負った事件を受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は17日、当サイトの取材に対し、「過去の裁判例から刑事事件としての量刑はさほど重くならないだろうが、民事で重い責任を負うことになる」と指摘した。

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 今月4日午後8時40分ごろ。目黒駅前の路上で50代の男性会社員がタクシーに乗ろうとした際、男に傘で目の近くを突かれて入院。男は逃走した。男性は片目を失明する重傷を負い、警視庁大崎署が傷害事件として捜査している。同署によると、被害男性は「面識がない」と話し、逃げた男はワイシャツに黒っぽいズボン姿だったという。2人の間に何らかのトラブルがあったとみられている。

 小川氏は「警視庁が大きな効果を発揮しているSSBC(捜査支援分析センター)で既に捜査は進められているはずで、犯人は必ず特定されるでしょう。記憶に新しい例では昨年11月に渋谷で起きたハロウィン暴動事件。容疑者が特定されたのもSSBCによって解析されたことが大きい」とした。

 計画性のある犯行か、突発的な出来事だったのか。小川氏は「ピンポイントで狙いを定めたのなら、傘は通常使わない」とし、手にしていた傘を使った偶発的な犯行ではないかと推測した。

 こうした傘を使って相手に危害を加える事件は少なくない。2015年6月には、JR東京駅八重洲口近くの路上で、当時54歳のシステムエンジニアの男性が、一緒に飲酒した当時55歳の会社員男性と口論となり、傘で左目を刺した事件があった。刺された男性は意識不明の重体となって翌月死亡した。傷害致死容疑で逮捕された男性への判決は「偶発性が高い」として懲役2年6月で、執行猶予4年が付いた。

 こうした判例を踏まえ、小川氏は「今回の目黒の事件で犯人が逮捕されても、事件としての刑はそれほど重くはないと考えられる。ただ、民事で争われた場合、相手を失明させたことで、(賠償など)厳しい判断が下されるでしょう。失明は一生治らないので、その被害者に対する責任は重い」と指摘した。

最終更新:7/17(水) 23:15
デイリースポーツ

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