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部品素材、日本への依存の脱皮に向けた遠い道のりに中国の猛追という“さらなる危険”

7/17(水) 8:33配信

ハンギョレ新聞

昨年の中国に対する部品貿易黒字は459億ドル 日本に対する部品貿易赤字151億ドルを上回る  中国、2025年まで国産化率70%を目標に 韓国、日中の間で“サンドイッチ状態”になる懸念も

 文在寅(ムン・ジェイン)政権が日本の輸出規制の抜本的対策として、主要な部品材料の分野における日本への依存からの脱却を進める中、韓国の部品材料産業がこのまま行けば日本と中国の間に挟まれた“サンドイッチ”状態に転落する恐れがあると見られている。

 15日、産業通商資源部によると、昨年、韓国の部品・材料の輸出は半導体の好調に支えられ3162億ドルで史上最高を記録した。部品材料の貿易収支も1391億ドルで最高だった。しかし、昨年日本に対する部品材料の貿易収支は151億3千万ドルの赤字を記録した。昨年の対日本貿易赤字240億8千万ドルの63%を占める。慢性的な対日本貿易赤字の主な原因が部品材料の依存にあるということだ。

 韓国政府は日本に対する慢性的な部品材料の依存を改善するため、1990年代から地道な努力を重ねてきた。1991年から5年間、400以上の部品材料の国産化品目の告示を通じて、技術支援を行ってきた。2001年には「部品・材料専門企業などの育成に関する特別措置法」を制定し、10年間1兆4千億ウォン(約1280億円)を技術開発に支援した。2010年には「10大材料の国産化プロジェクト」を通じて、毎年1兆ウォン(約914億)ずつ10年間10兆ウォンをつぎ込んだ野心に満ちた計画を推進した。その後、予算問題で支援規模が減ったものの、自動車やディスプレイなど部品材料の国産化につながる成果を生んだ。

 しかし、日本の輸出規制事態からも分かるように、半導体・ディスプレイなど主要な産業で核心的な部品材料の日本依存度は相変わらず高い。経済界では電子だけでなく自動車など他の分野も事情は似ていると口をそろえる。現代自動車グループのある役員は「自動車産業の部品の国産化率が99%を超えるとも言うが、完成車を基準にしたもの」だとし、「部品を供給する中小企業の段階からすると、日本に対する主要な部品材料の依存度ははるかに高い」と話した。10大グループのある役員も「自動車の各種の制御装置に入る数百個のセンサーは日本に依存している」と話した。

 このように主要な部品材料で日本との格差が依然として残っている反面、韓国を追撃する中国との格差はますます縮まり、“サンドイッチ”状態になるかも知れないという憂慮の声もあがっている。中国の習近平国家主席は2015年、製造大国に跳躍するという野心に満ちた計画のもと、「中国製造2025」を発表した。その主な目標の中には製造業の自給率向上も含まれている。中国は10大核心産業の核心技術である部品や基礎材料の国産化率を2025年まで70%に引き上げる計画だ。韓国の中国に対する部品・材料の輸出は昨年1011億ドルを記録した。対中国の部品材料の貿易収支黒字は459億3千万ドルだ。韓国はこれまで、中国で金を稼いで日本に渡してきたわけだ。しかし、中長期的に中国の部品材料の競争力が高まれば、韓国にさらなる“危険信号”が灯る可能性もある。ドイツのシンクタンク「メリクス(MERICS)」は、「韓国が中国製造2025で最も大きな被害を受ける国になるだろう」と分析した。

 産業通商資源部2次官を務めたウ・テヒ延世大学特任教授は「世界的な競争力を備えた日本とドイツの“隠れたチャンピオン”はほとんどが長い歴史を持っている」とし、部品・材料産業の育成には“蓄積の時間”が必要だと指摘した。ウ教授は「韓国も大企業と中小企業の関係が共存・協力型に改善されなければならない」という点も強調した。日本が部品材料で強みを持つ秘訣として、産業内協業が挙げられるからだ。

クァク・ジョンス記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

最終更新:7/17(水) 8:33
ハンギョレ新聞

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