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村上元議長起訴内容を否認 政活費不正で富山地裁初公判 

7/17(水) 5:00配信

北日本新聞

 富山市議会の政務活動費不正で、広報紙印刷費名目の虚偽の領収書で政活費をだまし取ったとして詐欺罪で在宅起訴された市議で元議長、村上和久被告(58)の初公判は16日、富山地裁(大村泰平裁判長)で開かれた。村上被告は「支払いもしているし、(広報紙の)印刷もした」と述べ、起訴内容を全面的に否認した。  

 起訴状によると、村上被告は2012年4月と14年4月に虚偽の領収書を利用するなどし、政活費として正当な支出がないのに不法に約72万円を得たとされる。検察側は冒頭陳述で、村上被告に白紙の領収書を渡したとされる富山市内の印刷会社は11年3月には事実上廃業し、同年6月には工場が解体されたと指摘。被告はそれ以降の日付を記した虚偽の領収書を妻らに作成させたと主張した。同じく詐欺罪で在宅起訴された元市議の1人に白紙の領収書を複数枚渡したとした。

 弁護側は「印刷会社に発注して印刷もされているので、詐欺罪には当たらない」と訴えた。

 村上被告は初公判後、富山地裁前で報道陣の取材に応じ「しっかり証拠を見て、反論すべきものは反論し、証明しないといけないことを証明する」と話した。

 県内で相次いだ政活費不正の刑事訴訟は執行猶予付き有罪判決を受けた矢後肇元県議会副議長に続き2件目で、現職議員では村上被告が初めてとなった。次回期日は9月10日。

 今月19日には詐欺罪で在宅起訴された元市議の中川勇(71)、市田龍一(64)、谷口寿一(55)の3被告の初公判が同地裁で開かれる。


■解説/印刷の有無争点
 村上被告が印刷会社に広報紙の印刷を依頼していないとする検察側の主張に対し、被告は「支払いも印刷もしている」と真っ向から反論した。被告は「広報紙の現物は残っていない」としており、印刷が実際に行われたかどうかが今後の裁判の争点になりそうだ。

 領収書を巡る被告の供述、印刷会社社長の証言の食い違いも浮き彫りになっている。被告は「社長の許しを得て白紙の領収書に記載した」とする一方、社長は被告との間にこういったやりとりがあったことを否定しているとみられる。

 初公判で弁護側は検察側の証拠を認めるかどうかを留保した。検察側の証拠の一部が採用されない可能性もある。今後の証人尋問などで双方が主張の正当性をどう示していくか、注目される。(社会部・吉本佑介)


◆県内の政務活動費不正◆
 県議会の矢後肇元副議長の政務活動費の使途に疑惑があると本紙が2016年7月13日に報じ、同日夜に本人が不正を認めた。同年8月以降、富山、高岡の両市議会でも不正が発覚。富山市議14人、県議3人、高岡市議1人が辞職した。富山市議会で不正や不適切な使用だったとして返還された政活費は今年5月時点で総額6641万746円に上る。

北日本新聞社

最終更新:7/17(水) 13:15
北日本新聞

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