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香港で移住検討する住民が急増-「逃亡犯条例」改正案棚上げでも

7/17(水) 14:15配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): 香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官が中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案を巡り、政府庁舎内を荒らしたデモ隊を非難した2日未明の記者会見をケビン・ツァンさんは苦々しく見ていた。

林鄭長官の発言を聞いた測量士のツァンさん(25)はオーストラリアへの移住を検討している。

林鄭長官は会見で、条例改正案に抗議するため自殺した3人の家族に顔を合わせられるのかとの質問には答えなかった。

「自らの声を聞いてもらうために人々が自身を犠牲にしたというのに、長官は質問をかわすだけだった」とツァンさんは失望をあらわにする。「香港に今ある民主主義や自由がそのままなら移住など全く考えない。私の家族と友人は皆ここにいる。だが、現在の環境では、何か都合の悪いことを言えば逮捕されかねない気がする」と話した。

これはツァンさんだけではない。海外移住のコンサルタントや仲介業者などに取材したところ、逃亡犯条例改正案は棚上げになったものの、数週間に及ぶ大規模な抗議行動や警察当局との暴力的な衝突を受けて、移住の問い合わせが急増している。

ゴールドマックス・イミグレーション・コンサルティングで移住プログラムのディレクターを務めるマーガレット・チョー氏は5月以降で問い合わせや申請が20%増えたと明かす。

人々は「以前は問い合わせで電話してきたが、今では決意しているように見える」と胡康邦移民顧問のディレクター、胡康邦氏は説明。同社が処理した6月の問い合わせ件数は2倍に上ったと言い、「今なら資格があると分かればすぐに移住契約書にサインするだろう」と話す。

最も人気がある移住先は質の高い生活やしっかりした教育制度、安定した経済を備えると考えられているカナダとオーストラリアだ。これに英国や米国などの国々が続いている。

原題:Hong Kong Protests Have City’s Residents Plotting Their Exit(抜粋)

(c)2019 Bloomberg L.P.

Natalie Wong, Shawna Kwan

最終更新:7/17(水) 14:15
Bloomberg

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