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対イラン有志連合は「不動産王トランプ」30年来の野心──英は駆逐艦急派、日本は…

7/18(木) 5:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

アメリカの核合意離脱を発端として混迷するイラン情勢を巡り、トランプ米政権が中東のホルムズ海峡を通る民間船舶を護衛するための有志連合の結成を目指している。

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6月末の金正恩朝鮮労働党委員長との電撃的な面談を、会う前日に「思いついた」と明かすなど、不規則な言動が目立つトランプ大統領。

だが、これまでアメリカの軍事費負担が重いことを不満として、繰り返し軽減を求めてきたトランプ氏にとって、この有志連合の提案は思いつきではなさそうだ。積年の野心は約30年前の新聞の全面広告に如実に表れていた。

「代償払わない国に金使うな」

“For decades, Japan and other nations have been taking advantage of the United States”(日本や他の国は何十年もの間、アメリカを利用してきた)

“we defend the Persian Gulf”(我々はペルシャ湾を防衛している)

“(The Gulf as) an area of only marginal significance to the United States for its oil supplies, but one upon which Japan and others are almost totally dependent”(アメリカへの原油供給にとってわずかな重要性しかないペルシャ湾だが、日本などはそこに全面的に依存している)

(英文は広告文から抜粋、一部加筆)

これは1987年9月2日、大統領になるはるか以前、「不動産王」として名を馳せていた当時41歳のトランプ氏が、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、ボストン・グローブの米東部主要3紙に載せた全面意見広告の一部だ。この3紙への広告出稿に計10万ドル近く支払ったと言われる。

当時の日米関係は、今の米中のように、貿易摩擦のただ中にあり、険悪な関係だった。当時も大統領選への出馬が取りざたされていたトランプ氏には、アメリカの不動産や企業を買い漁るジャパンマネーに対して、米政府の措置が手ぬるいと映ったのだろう。しびれを切らし、身銭を切ってでも思いを喧伝したかったようだ。

エネルギー資源の少ない日本にとって中東の石油は国家の生命線だ。それに比べ、国内にも石油が潤沢にあるアメリカがどうして日本のタンカーを無償で守らねばならないのか。トランプ氏が訴えたかったのはそういうことだ。

広告が出た後、9月4日付の朝日新聞には、「『代償払わない日本のために金使うな』米大富豪が3紙に広告」と題する記事が載り、「米世論にあらためて日本の『防衛ただ乗り論』が高まっている時期だけに、日本大使館なども神経をとがらせている」と締め括られていた。

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最終更新:7/18(木) 18:01
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