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対イラン有志連合は「不動産王トランプ」30年来の野心──英は駆逐艦急派、日本は…

7/18(木) 5:11配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

背景に日本と中国への不満

それから約32年たった今、状況は大きく変わった。トランプ氏は大統領になった。アメリカはシェール革命で豊富な石油天然ガス資源に恵まれ、原油生産量で世界トップに躍り出た。

にもかかわらず、アメリカが中東の石油を積んだタンカーを守る構図は変わっていない。この四半世紀以上も前の広告の文面が、そのままトランプ氏のTwitterで今日つぶやかれたとしても、違和感がないかもしれない。

タンカー護衛のための軍事的な有志連合はイランに対する国際的な包囲網を狭め、強硬姿勢を崩さないイランから譲歩を引き出そうとする意図がある。

ただ上述の通り、狙いはそれだけではなさそうだ。有志連合の話が浮上する半月ほど前の6月24日、トランプ氏はTwitterで、「なぜアメリカが他国のために無償で輸送路を守っているのか」と広告と同じ趣旨の主張をしていた。ここで言う他国とは中国と日本。

China gets 91% of its Oil from the Straight, Japan 62%, & many other countries likewise. So why are we protecting the shipping lanes for other countries (many years) for zero compensation. All of these countries should be protecting their own ships on what has always been....

— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2019年6月24日

大統領になるずっと前から、同氏の胸の内にくすぶり続けていた不公平感、不満がここにきて噴出した形だ。

英は駆逐艦を急派

状況は日に日に緊張の度を増している。

7月に入り、シリアへ原油を運ぼうとしていた疑いのあるイランのタンカーが、英領ジブラルタル自治政府に拿捕された。以来、英イラン関係は急激に悪化。船長ら4人は保釈されたものの、制裁違反が疑われるタンカー自体は差し押さえられたままだ。

一方、今度はイギリスが、ホルムズ海峡で自国のタンカーがイランの革命防衛隊の船から進路妨害を受けたと訴え、イランを非難した。これを受け、12日には駆逐艦「ダンカン」をペルシャ湾周辺に急ぎ派遣すると決めた。ただ、イラン側は妨害への関与を否定し、両国の主張が対立している。

アメリカにとっては図らずも有志連合の必要性を説く材料が加わった形だ。目下、イギリスが有志連合に加わるかが注目される。

有志連合結成を呼び掛けていると、7月9日に明かしたダンフォード米統合参謀本部議長は、2週間ほどで参加国を見極め、各国の軍と具体的な活動内容を協議したいと説明した。早ければ7月下旬にも立ち上がる可能性がある。

同氏は当初参加国が少なくとも、徐々に広げていけばよいとの認識も示している。参加国の候補となるのは、英仏などの欧州各国と、日本だ。

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最終更新:7/18(木) 18:01
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