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転勤で引き裂かれる家族、失う仕事、こんな社会でいいの?

7/19(金) 5:01配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

「妻の臨月に転勤内示が出て、分娩できる病院が見つからない」「夫の転勤で退職し、無職なので保育園に入れず働けない」──。育休明けの男性が急な転勤を命ぜられ退職を余儀なくされたことから、議論を巻き起こしたカネカ問題。これをきっかけに、Business Insider Japanで実施した「転勤問題アンケート」には、転勤をめぐる過酷なエピソードが数多く寄せられた。

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そもそも転勤制度自体が「専業主婦家庭が前提になっており、今の時代に合ってない」との複数の声に、企業はどう向き合うのか。日本の働き方の「常識」は、分岐点を迎えている。

理不尽を感じる1位はパートナーへの無配慮

転勤問題アンケートは、20~60代以上を含む男女から500の回答が寄せられた。そのうち8割の人が、会社の転勤命令の内容に、疑問や悩み、理不尽を感じたことがあると回答した。その具体的な理由として、多かった順に並べると以下の通り。

1位 共働きなど配偶者の状況に配慮がない

2位 子どもの状況に配慮がない

3位 赴任の時期が急すぎる

4位 辞令のタイミングが選べない

5位 引っ越し作業が大変/転勤理由が明確ではない

アンケートに寄せられた「具体的なエピソード」はいずれも切実で、体験談というより悲鳴に近い。また、今回のアンケートは「自由回答が長い」ことも特徴だ。通常よりも詳細が書き込まれており、憤りや辛さがほとばしっているものが多数あった。

転勤制度に対する違和感や限界は、飽和点に達している。多かった悩みを5つに分類し、当事者たちの声を聞いてみよう。(※編集部注:個人の特定を避けるため、回答の一部を削ったり、表現を変えたりしています。)

1.転勤辞令から着任まで、時間がなさ過ぎる

まず、過酷なスケジュールに悲鳴が相次いだ。

「転勤命令が出た日にすぐ現地移動という理不尽さ」

(金融・保険業、35~39歳男性)

まるで戦場へ行く兵士だ。

「1週間以内に東北から九州への赴任を言い渡された。子どもが生まれた時は単身赴任で、子どもに会ったのは生まれて半年後」(通信インフラ、45~49歳男性)

引っ越し作業はもちろん、家探し、転園や転校、行政手続き。一切を引き受けてくれる人がいないと、あまりに過酷なスケジュール。

「家の購入後に転勤、辞令の翌々週くらいには引っ越し完了。転勤or退職の二択」

(卸売・小売業、35~39歳男性)

こんな辞令で、仕事のパフォーマンスは上がるのかという疑問の声。

「本人との事前面談も無しに、決まったことだけを言い渡され、2週間という短期間で転勤(単身赴任)となった同僚。会社は生活や人生を無視しているが、各人が仕事で最大限の能力を発揮するには、仕事と生活が密接に関係していることを考えるべき」(学術研究・専門職、35~39歳男性)

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最終更新:7/19(金) 17:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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