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日本時代の建物を修復・再活用 台北市のプロジェクトに台湾の建築賞

7/19(金) 15:32配信

中央社フォーカス台湾

(台北 19日 中央社)台北市に残る日本統治時代の警察署と倉庫に新たな生命を吹き込んだ同市政府文化局の修復・再活用プロジェクトが、台湾建築業界の最高栄誉とされる「国家卓越建設奨」でそれぞれ賞を獲得した。同市政府文化局は、この2棟は同市の新たなランドマークになっていると紹介し、今回の受賞は文化財の保存を推進する上で非常に励みになると喜びを示した。

受賞したのは、市定古跡の「旧台北北警察署」(現・台湾新文化運動記念館)と歴史的建築物の「三井物産株式会社旧倉庫」(三井倉庫)の再生案。17日に台北市内のホテルで授賞式が行われ、環境文化部門で前者が卓越賞、後者が金質賞に輝いた。

旧台北北警察署は1933(昭和8)年に竣工。内部には水責めの拷問を行う水牢や特殊な扇形留置場、むち打ち刑を行った部屋などが残されており、同市に残る当時の建築物の中でも比較的大きな規模を誇る。修復工事では元の姿の再現を目指した。20年代に巻き起こった台湾新文化運動のムーブメントの中で、多くの台湾人エリートが民主主義の理念を訴えたり、植民統治に反発したりしてここに監禁された過去を踏まえ、4年の修復期間を経て2018年に台湾新文化運動記念館として生まれ変わった。

三井物産のシンボルマークが刻まれた三井倉庫は1913(大正2)年に建てられたとされる。台北駅西側の北門広場と周辺道路の整備計画に伴い、元の場所から約50メートル東に移築されることが2016年に決定した。完成度を高めるために元来用いられていた木材やれんがなどを可能な限り再利用し、時間をかけて丁寧に復元された。工事は18年に完了し、日本統治時代に繁栄を極めた旧市街の歴史を伝えている。

(陳怡セン/編集:塚越西穂)

最終更新:7/19(金) 15:32
中央社フォーカス台湾

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