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BRADIO「パーティーの向こう側に」47都道府県ツアー東京公演で魅せたファンクネス:レポート

7/19(金) 18:01配信

MusicVoice

 真行寺貴秋(Vo)、大山聡一(Gt)、酒井亮輔(Ba)からなるスリーピース・ファンキーバンドのBRADIOが7月3日、東京・EX THEATER ROPPONGIで全国対バンツアー『47都道府県ツアー “IVVII Funky Tour“(読み“ヨンナナファンキーツアー”)』の東京公演をおこなった。ツアーはメジャー通算3枚目となるシングル「O・TE・A・GE・DA!」を引っさげて、5月1日の千葉LOOKを皮切りに9月26日の新潟LOTSまで全国47カ所をまわるというもの。東京公演ではインストバンドSPECIAL OTHERSを招いた。24本目折り返し地点となった東京公演の模様を以下にレポートする。【取材=村上順一】(※ネタバレあり)

■1人残らずパーティーの向こう側に連れて行くぞ!

 5月1日からスタートした47都道府県ツアーもこの日(7月3日)で折り返し。24本目となった公演は、インストバンドSPECIAL OTHERSを対バンに招き、今注目のインストバンドとして、多彩な音色や演奏力でオーディエンスを魅了した。

 そのSPECIAL OTHERSに続いて登場したBRADIO。コール&レスポンスやクラップで会場を一つにしていく。その統率力は流石といった盛り上げ上手な真行寺。「1人残らずパーティーの向こう側に連れて行くぞ!」と意気込みからライブは華々しくスタートした。

 インディーズ時代のナンバーからの「Flyers」では、オーディエンスの合いの手も響き渡り、「put your hands up」の掛け声でフロアからは無数の手が挙がるなど、ライブならではの最高の空間が広がっていく。真行寺は「音楽って最高だなとスペアザの演奏を見て思いました」とSPECIAL OTHERSのパフォーマンスから感じた思いを話し、「最新のBRADIOをお届けしたい。ソウルを受け取ってくれ」と熱い言葉を投げかける。ミディアムテンポの曲からアップチューンまで幅広いファンクナンバーを浴びせる。

 初めての47都道府県ツアーということで、ここまでのツアーの思い出を話し、「毎回違うセットリストで臨んでいる。東京の皆さんのことを思って考えてきました」と、この日ならではの選曲で届けていると語った。長くやっているバンドならではのフレキシブルな姿勢が垣間見えた瞬間だった。

 大山のソリッドなカッティングから、叙情的なリードフレーズとスキルの高さを感じさせる演奏、酒井のうねるようなベースフレーズはドラムのリズムと絡み合い、極上のグルーヴを作り上げていく。曲によって間奏で見せるギターとベースの掛け合いは高揚感を煽り、BRADIOでしか出せない、音によるエナジーをぶつけていく。

■熱いソウルに寄り添えるような曲を

 「六本木最高!」のコール&レスポンスと、タオル回しで会場の熱量はどんどん高まっていくのがわかる。MCでは大山が突然ステージ袖に消えたかと思うと、ヘリウムガスを吸った声でMCをおこない、会場の笑いを誘う場面も。大山は「東京には親近感を感じています。(ツアーの)途中で帰ってきた感覚」と、ホームというものを持たないBRADIOが、東京に持つ特別な感覚を話てくれた。

 最新シングルである「O・TE・A・GE・DA!」も披露した。ワングルーヴ・ワンフレーズというBRADIOの新しい挑戦が詰まった1曲は、頭で考えるのではなく、直に体へと音の波が伝わってくる好演。オーディエンスの大きな盛り上がりに真行寺は「最高のグルーヴをありがとう!」と感謝を告げ、手応えをしっかりと感じているようだった。

 「O・TE・A・GE・DA!」のカップリング曲「バクテリア ch.」は、メッセージ性が強いナンバーで、アグレッシブなサウンドに乗せ、<情報ばっか食べてんじゃねえ>と現代社会の一端に言及していく。今後もライブ定番ナンバーになっていくのではないか、と思わせてくれるほどの熱量を会場に降り注いだ。

 真行寺は「皆様それぞれの熱いソウルに寄り添えるような曲をやっていきたい」と熱い信念を語り、日常に寄り添える楽曲「帰り道のBlues」で、優しい温もりのあるサウンドを響かせた。夕日を想起させるライティングも相まって、ここにいる人々の“帰り道”をイメージさせてくれるような、情景を見事に映し出す力のある1曲だった。

 「また素敵な音楽をやりましょう」と告げ、ビートに合わせ身体をアクティブに動かすオーディエンスの表情は、キラキラとした最高の笑顔で満ち溢れていた。真行寺は「みんなからもらったパワー、ファンクネスを持って残り23本回っていきたい」と意気込みを語り、最後はマイクを使わず生声で「音楽って素晴らしい!」と叫んだその真行寺の表情からは、このライブの充実感が存分に伝わってきた。

 ライブ毎に成長していくBRADIOのツアーは中盤戦が過ぎたばかり。47都道府県を回りきった後、バンドはどのような進化を見せてくれるのだろうか。来年はホールツアーも決定し、長い旅路はまだまだ続く――。

最終更新:7/19(金) 18:01
MusicVoice

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