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恋人との喧嘩の発端は車のデザイン

7/19(金) 21:05配信

MOTA

【美女の乗るクルマ】-scene:14- 三菱 デリカD:5 × 引地裕美

それについて話せば話すほど、僕らの関係はややこしくなる。

たしかにあやまちを犯したのは僕だが、もう必死に謝りつくしたし、裕美も納得してくれたはずだった。その事実を彼女が知った時、僕は彼女と別れることになっても仕方がないと思ったし、覚悟もしていたが、しかし彼女だって別れることを望まなかった。

■三菱 デリカD:5 × 引地裕美 フォトギャラリー(35枚)

彼女の気持ちはいまだに荒れているようだが、僕はもうそのことを考えるのにも辟易していて、それでも彼女とドライブをしている。喧嘩の発端にもなったデリカD:5で───。

(この物語はフィクションです。)
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デリカD:5が新しい顔になった時、世間のクルマ好きの間では論争が沸き起こったそうだ。どちらかというと否定の声が多かったようだが、僕はこのデザインを見た瞬間から、迷わず買うことを決めていた。

良くも悪くもインパクトが強い。たしかに僕もそう思った。しかしこれほど強烈な印象の顔でも、箱型のボディ全体を含めて眺めてみると、まだ物足りなさを感じる。クルマに興味のない裕美に言わせれば、「ミニバンって後ろや横から見たら全部同じに見える」のだ。

それでも、野性的でありながら、直線基調で日本的な礼儀正しさを携えた、相反する世界観が共存する新しいフロントデザインを気に入り、デリカD:5を購入したのは3ヶ月前だ。納車された直後、裕美はこのデザインを気に入ると同時に、SF映画好きの彼女らしい感想を言い放った。

裕美:「まるでプレデターみたい」

僕:「そうかな、僕には電気シェーバーに見えるけど」

裕美:「いや、これは絶対プレデターだよ。きっと開発した人は、絶対SFやホラーが好きだよね」

僕:「まあ、それはあるかもしれないけど、プレデターはもっと生物的だからさ」

かくいう僕も、それなりの数のSF映画を観ていて、『エイリアン』派である。どちらかといえば『プレデター』のことを認めていない。なのに、自分が気に入って買った愛車に「プレデター」などと愛称をつけられてはたまらないではないか。ここは食い下がった。

そしてその時、ちょっとしたプレデターvsエイリアン論争になったため、余計なことを言ってしまったのだ。

僕:「だって、ここで一緒に『プレデター』を観た時、裕美だってエイリアンのデザインの完成度にはかなわないって言ったじゃないか!」

裕美:「え……わたし、あなたと『プレデター』観てないけど。あなたがこの映画を好きじゃないの知ってるから、わたしあなたとは観ないようにしてたのに。一体誰と観たの?」

痛恨のひと言だった。実は僕は彼女と付き合っているにもかかわらず、一度だけあやまちを犯していた。会社の後輩に浮気したことがあったのだ。

はじめのうちは気色ばんで否定していたが、あまり嘘が得意じゃない僕は、それから一日中、裕美に問い詰められ、洗いざらい本当のことを答えた。結果として、お互い別れたくない、別れないという結論に達した。その後輩とは別れるという言葉を使うまでもない関係だったが、もちろん、二度とプライベートで合わないことを約束した。

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最終更新:7/22(月) 18:46
MOTA

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