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参院選で記者は反省した 「生きづらさ」のうねり、ここまでとは…山本太郎氏と「れいわ」が突きつけたもの

7/20(土) 22:13配信

withnews

7月21日投開票の参院選では、選挙直前に年金への不安から生まれた「2千万円問題」が浮上しました。日本では「貧困」が大きな関心を集める現実があります。参院選の取材を通して見えた「生きづらさ」について考えました。(朝日新聞記者・牧内昇平)

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生きててくれよ!と叫んだ山本太郎氏

まずはこの文章を読んでください。

《1年間で2万人くらい、ひと死んでるんですよね。自殺で。異常ですよ。戦争も紛争も起こってないのに。

なんでこんな状況にされなアカンの? 生活安定していたらこんなことになる? 働き方にもっと余裕あったとしたら、こんなことになる? 自分がいていいんだ、自分が存在していいんだっていう世界になってたら、こんなことになる?

自信を奪われてるだけですよ。自分は生きてていいのかって。生きててくれよ! 死にたくなるような世の中やめたいんですよ!》

これは、山本太郎氏がゴールデンウィークに神戸・三宮で行った2時間以上にわたる街頭演説の抜粋です。

山本氏は4月にひとりで政治団体「れいわ新選組」を立ち上げました。支持母体はなく、活動資金は広く市民からの寄付でまかなう。集まった寄付額に応じて参院選の候補者擁立数を決めるという、異例の選挙活動を始めました。この三宮演説も、支持を広げるための全国行脚のひとつでした。

この演説に対しては、「幼稚なことを言うな」、「政治になにができるんだ」などの受けとめもありました。「私は死にたくないです」と、全く心に響かない人もいるでしょう。

しかし、山本氏のこの言葉が、現状に不満や生きづらさを抱える人びとの心をつかんだのは事実です。山本氏の街頭演説はインターネットの動画サイトで数万回再生されているものもあります。

私はこの「生きててくれよ!」が、れいわ新選組の人気の最大の要因だと感じました。「消費税廃止」や「反緊縮」などの政策も話題を集めましたが、それ以前の問題として、多くの人が「生きづらさ」をかかえる世の中で、誰もが生きる権利、幸せになる権利を持っていること、そんな当たり前のことをストレートな言葉で呼びかけたことが、人びとの心をひきつけたのだと考えます。

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最終更新:7/21(日) 1:39
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