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『3年A組』望月歩、中学生で決めた「役者の道」を歩む覚悟

7/20(土) 8:20配信

クランクイン!

 「今までいろいろな役をやってきて、それも一歩だったんですけど、今回は役者として別の一歩ということをすごく感じています」。初主演を飾った映画『五億円のじんせい』での経験をそう振り返るのは、俳優の望月歩だ。映画『ソロモンの偽証』で一躍脚光を浴び、最近ではドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』での演技も反響を呼んだ若手俳優に、本作を通じて実感した俳優としての成長や、芝居に魅了されたきっかけなどについて語ってもらった。

【写真】あどけない表情の中にも意志の強さを感じさせる望月歩


 善意の募金によって命を救われた17歳の少年・高月望来(望月)が、差出人不明のメッセージを受け取ったことを機に、五億円を稼いでから死のうと奔走する姿を描く本作。望来に共感できた点を聞くと「本当の自分と周りに求められている自分とか、そういう部分に関してはすごく共感できることが多かった」と話す望月。役作りに関しては「望来がどうやって生きてきたかや、今まで経験してきたことをまとめて書いたりしました。あとは、文晟豪監督とたくさんお話させていただきました。作品のこと、監督のことをいろいろと聞いたり。役としても、ちゃんと相手のことを知っている信頼関係的な気持ちの面で、とてもやりやすかったです」と振り返る。

 本作は生や死というテーマを通じて、観客に問いかけるものが多い。そういった作品で初主演を務めたことについて望月は「いろいろな引き出しが増えたというか、考えさせられるものが増えたのは、すごく良い経験だったなと思います。お芝居の面だと、今までは同じ役でいろいろな人と一対一でここまで関わることがなかったから、自分が成長していくのがすごく楽しかったです」と進歩を実感している様子。撮影前には「きみ次第で、どうとでもなる」という周囲の声にプレッシャーを抱いたというが「現場に入ったら、そうでもなくて。めちゃくちゃ準備した分、現場ではすごく楽しめてやれたかなと感じています」と満足げに振り返る。

 そんな望月が芸能界に入ったのは「嵐」への憧れから。ダンスに取り組む中で芝居に触れ、レッスンを通じてその魅力に目覚めていった。自殺する生徒役で脚光を浴びた『ソロモンの偽証』には思い入れがあると言い「同じ年代の役者さんと、あれほどの人数でお芝居したのは初めてでした。感覚として言うと、同期みたいな感じ。『同期ができた』という区切りができていて、自分にとってはスタートのような感覚がある作品ですね」と頬を緩める。


 最近では、『3年A組』での瀬尾雄大役が反響を呼んだ。放送後の変化を聞くと「声をかけていただくことが、ものすごく増えました」と誇らしげな顔を見せつつ「でも、役名なんですよ。街中で『おい、瀬尾!』とか言われるんです(笑)。うれしいんですけど、やっぱり役者の名前で呼ばれた方がうれしい」と本音も吐露する。

 今後も役者一本で活動していくというが、驚くことにその決断は、WOWOWドラマ『埋もれる』(2014年)に出演した中学生の時点で固めていたという。「周りのおかげだと思います。自分を応援してくれる家族や友達、マネージャーさんたち周りの人のおかげですね」と当時を回想する望月。常に求められる必要がある俳優業に対して危機感を抱いているか問うと「感じていないことはないんですけど、『やばい!』と焦っているわけではないです。ちゃんとやるべきことをこなしていこうと思います。不安はありますけど(笑)」と屈託のない笑顔を見せる。

 芝居の世界で影響を受けた存在を尋ねると、現場でもレッスン場でも、楽しんで演技している先輩たちに「ワクワク」を感じたことを述懐。「一緒に演じた人に、ワクワクが伝わるような役者になりたいって、すごく思います」と目標を明かしてくれた。

 ひょうひょうとしていながら、18歳という年齢に相応な無邪気さも垣間見える望月。その芝居は繊細であると同時に、見る者を引き込むパワーに満ちている。令和の映画界・ドラマ界を牽引していくこと請け合いの若手俳優の名前は、そう遠くない日に、道行く人々が口にするのではないだろうか。(取材・文・写真:岸豊)

 映画『五億円のじんせい』は7月20日より全国順次公開。

最終更新:7/20(土) 8:20
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