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細部ネタをSNSでツッコミ 大人が夢中になる戦隊ヒーロー

7/21(日) 10:00配信

オリコン

 脚本家の三谷幸喜氏が絶賛コラムを執筆し話題となった『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』に続き、現在放送中の最新作『騎士竜戦隊リュウソウジャー』でもSNSやまとめサイトなどが賑わう。大人の視聴層はどのように「戦隊シリーズ」を楽しんでいるのか。視聴者にアンケートを実施した。

【グラフ】「スーパー戦隊シリーズ」を「好き」と答えた人の割合

■徹底した「フォーマット化」から逆に生まれる遊び心

 現在の「スーパー戦隊シリーズ」の原型となった『秘密戦隊ゴレンジャー』の誕生は1975年。以降ほぼ途切れることなく40年以上にわたって放映されており、最新作『騎士竜戦隊リュウソウジャー』は43作目にあたる。同シリーズは、同じくテレビ朝日の日曜朝「スーパーヒーロータイム」の「仮面ライダーシリーズ」と並び、今や若手俳優の登竜門的な機能を持つ。基本的には男児向けコンテンツでありながら、ここ3年で4人に1人以上は視聴経験があり、特に女性層からの支持が高いことがわかった。その背景のひとつには、注目の若手俳優をいち早く発見できる先物買い的な喜びがあることは確かだろう。

 特徴的なのは、圧倒的にリアルタイム視聴者層が厚い点。家族が揃う日曜の朝という時間帯から、子どもとの付き合いメインでの鑑賞という層も当然多いが、実は6割ほどの視聴者が「自分自身の興味」で観ているというアンケート結果となった。視聴層の属性では男女含め、「既婚子供あり」が40.1%、「未婚子供なし」が42.7%と拮抗。付き合いで一緒に観るうちに夢中になる三谷氏のようなパターンと、真剣に視聴しながら気になるポイントをリアルタイムでツイートし続ける「特撮・戦隊シリーズ自体のファン」が混在し、SNSを経由しつつ、たがいに影響し合う状況を生んでいると考えることができる。

 スーパー戦隊シリーズには、すでに様式美と呼んでいいほど、数々の「お約束」が存在する。単純に赤、青、黄などヒーローが色分けされているだけでは決してない。追加戦士と呼ばれる追加キャラクター投入のタイミングや、エキセントリックな敵幹部同士のパワーバランス、さらに変身・パワーアップ用アイテム更新、戦隊ロボやメカ投入などの時期も含め、諸要素は入念に計算され構築されたもの。約1年間のシリーズを、子どもたちに飽きさせることなく展開するため、40作品以上の継続で得たれたノウハウを結集して作られている。そこには当然、スポンサーサイドからのマーチャンダイジング連動性など、マーケティング知見も含まれる。飽きやすい子どもたちが飽きない強靭な構造であること自体、大人の視聴者にとっても、それぞれのお気に入りポイントや魅力を発見しやすいフォーマットを有しているといえる。

 こうした様式化は、あえてフレームからはみ出すことでの話題作りにも有効だ。『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』では、快盗と警察が時に対立し、時に協力し合って敵組織と戦うという図式を導入。世界観の広がりとストーリーのダイナミズムを生み出し、「2019年2月度ギャラクシー賞月間賞」を受賞するなど話題を集めていた。とはいえ、どこからどう観てもスーパー戦隊シリーズという、お約束の領域も同時に満たしていた。

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最終更新:7/22(月) 21:25
オリコン

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