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白鵬、今場所で定年のお世話になった床山のために戦い抜いた

7/22(月) 6:05配信

スポーツ報知

◆大相撲名古屋場所千秋楽 ○鶴竜(寄り切り)白鵬●(21日・ドルフィンズアリーナ)

 白鵬の逆転Vは、ならなかった。1差で追っていた鶴竜に結びで寄り切られた。静まりかえった支度部屋では「精いっぱい、ぶつかり合いました。ここまで戦えた自分を褒めたい」と吹っ切れた表情だった。

 全勝優勝した春場所千秋楽の鶴竜戦で右上腕を筋断裂。夏場所を全休し、自身の血液を利用した再生医療にも頼った。患部の違和感は6月まで残っていた。それでも必死に名古屋に間に合わせたのには、理由があった。新弟子時代から家族同然に世話になった特等床山・床蜂(64)が今場所限りで定年退職することになっていた。

 1970年から北の湖、千代の富士ら名横綱を担当してきた第一人者。04年初場所の新十両からずっと大銀杏(いちょう)を結ってもらった。大関昇進までは寝食をともにし、相談にも乗ってもらった。床蜂は「歴代の横綱はどんな人物だったか質問攻めされてね」と回想。玉の海のオーラに震え上がった話、北の湖から「床山も勝つ気がないなら辞めてしまえ」と一喝された体験談を伝えてきた。

 43度目のV報告はできなかったが白鵬は最後に「50年お疲れさまでした」と感謝の花束を手渡した。「ありがたい。最高の幸せ者です」。床蜂の目はうっすら潤んでいた。(小沼 春彦)

最終更新:7/23(火) 8:52
スポーツ報知

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