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【岩手】「令和の怪物」大船渡・佐々木朗希、公式戦最速タイ160キロ&V弾で8強導いた

7/22(月) 6:06配信

スポーツ報知

◆第101回全国高校野球選手権岩手大会 ▽4回戦 大船渡4―2盛岡四=延長12回=(21日、岩手県営)

 「令和の怪物」こと大船渡(岩手)の佐々木朗希投手(3年)が、4回戦で高校野球夏の公式戦史上最速タイの160キロ、毎回の21奪三振、決勝弾の独り舞台。チームをベスト8へと導き、号泣した。2―0と快勝ムードで迎えた9回に追いつかれ、なお2死満塁のサヨナラのピンチを背負った。ここを切り抜けると、延長12回に自ら決勝の右越え2ラン。12回194球を1人で投げ抜いたが、22日の準々決勝(対久慈・岩手県営)への影響が心配される。

 校歌を歌い上げると、佐々木の目元が光った。応援席に駆け出すと、こみ上げる感情をもう抑えきれない。「負けたら終わりなので、すごいプレッシャーとかあったんですけど、その中で勝ちきることができたので、よかったなと。(これまで勝って涙?)ないです」。応援団の前に整列すると、しゃくり上げるように号泣した。大船渡にとって2012年以来、7年ぶりの8強に涙があふれた。

 今春の岩手大会準V校・盛岡四との対決。流れも空気も佐々木のものだった。8回まで無失点。その8回の最後の打者を追い込むと、アウトローへのボール球が球場のスコアボードで160キロと表示された。12年夏の岩手大会準決勝、花巻東・大谷翔平(現エンゼルス)以来となる公式戦での160キロ。「何キロか分からなかった。160キロとは思いませんでした」と語ったが、自然とスタンドからは拍手がわき起こった。続く140キロのフォークで、13個目の三振。完璧な内容で9回を迎えたはずだった。

 暗転はあっという間だった。9回、中日・八木スカウトが「四球の後、勝負を急いだ」と指摘したように、先頭に四球を許すとリズムが乱れる。次打者には、外への要求が中に入ったスライダーを捉えられ、右翼線二塁打。無死二、三塁のピンチを招くと、横山慶人(3年)にフルカウントからの159キロを中前にはじき返され、同点に追いつかれた。「力んでしまって、思うようなボールが投げられなかった」。今大会3試合、17イニング目での初失点だった。

 打たれても、そのままでは終わらなかった。同点とされた後、9回2死満塁のピンチを151キロの直球でしのぎ、延長12回無死一塁から外角直球を逆方向の右翼ポール際へ2ラン。高校通算12号となる決勝弾を、試合後は「後ろにつないでいこうという気持ちでした」と冷静に振り返ったが、珍しく両拳でガッツポーズ。仲間たちと力強いハイタッチで喜びをぶつけ合った。

 延長突入後は3イニングで7奪三振。延長12回でも153キロをマークした直球とフォークのコンビネーションで、毎回の21三振を奪った。これで今大会、登板した全イニングで三振を記録する。しかし、要した球数は194球。国保陽平監督(32)は22日の準々決勝について「コンディションを見て。1年生、2年生のときと比べたら、体ができあがってきた」と起用に含みを持たせた。

 「チームで戦っていけば勝つことができると思うので、一丸となって戦いたい」と佐々木。甲子園まであと3勝。激闘を乗り越え、5合目までたどり着いた大船渡が、総合力でこの難局に立ち向かう。(山口 泰史)

最終更新:7/23(火) 10:26
スポーツ報知

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