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「プレッシャーを力に変えることができるかどうか」最終日に向けてゴルフアナリスト小松直行氏が観た全英オープン

7/21(日) 14:28配信

ゴルフネットワーク

 21日に最終日を迎える今季最後のメジャー大会、全英オープンゴルフ選手権。CS放送ゴルフネットワークで同大会生中継のゲスト解説で出演した在米ゴルフアナリストの小松直行氏に、3日目を終えてコメントをいただきました。

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プレッシャーを力に変えるのは「観衆を味方につけること」

 最終組がスタートしたあたりは団子状態でしたが、終わってみればシェーン・ローリー(アイルランド)が通算16アンダーでトップに立ちました。

 ギャラリーの熱狂を観ていると、ローリーがアマチュアで勝った2009年のアイリッシュオープンを思い出します。アイルランドのダブリン方面にあるカウンティラウスGCというところでしたが、夏の夕暮れにビシャビシャと雨が振ってきたなか、ギャラリーの熱狂が凄かったんです。

 普段だったら、天気の悪いのリンクスなんて観ていて憂鬱になるような感じのはずが、最後はみんな傘なんか放り投げて拍手をしていて。その映像を観て震えたことを覚えています。たくさんのヨーロッパのスター選手がでているなか、ナショナルオープンで、初めてプロの試合に出てきた自国のアマチュアが勝つというのは、そう観ることはできないですよね。今回はそれよりもビッグな全英オープンですから、期待してしまいますね。

 ヨーロピアンツアーの選手にとって、全英オープンは「自分たちのメジャー」という気持ちでしょう。フリートウッドも、昨年シネコックヒルズの全米オープンで最終日「63」を出してアメリカに顔を売ったわけですけど、やはり本当に獲りたいメジャーは、この全英オープンでしょうし。そうなると、ヨーロッパのプレーヤーにとっては、獲りたいメジャータイトルだけにプレッシャーになるわけです。

 昔、ヨーロピアンツアーを現在の規模に引っ張り上げたセベ・バレステロス(スペイン)が、「観客を味方につけるとふたつのことが起こる」と言っていました。ひとつは、自分の力になる、実力以上の力が出せる。もうひとつは、相手のやる気を無くさせる、と。今回はヨーロピアンツアー勢同士の戦いになるかもしれませんが、そうなると、地元アイルランドのローリーが優勢かもしれませんね。

 ただ、それだけで勝負が決まるわけでもないですし、最終日は天気予報も良くないようです。天候が荒れると底力のある人が勝つでしょうから、中継内でも佐藤(信人)さんが言ってましたけど、「みんな落ちていって、残ったケプカがほくそ笑む」なんてことがあるかもしれません。ただローリーは、2009年の時のように悪い条件にも強いですからね。

 ここまでのローリーは、地元の試合で声援に応え笑顔で嬉々としてプレーしていますが、実は開幕する前はプレッシャーも凄かったそうです。週初めには、なにか「uncomfortable(心地悪い)」だと、キャディやマネージャーなどチームメンバーを集めて自分の正直な気持ちを話し、みんなで話し合ったそうです。そうしたらなんとなく落ち着いて、観客の声援がすごく心地よくなったそうです。

 北アイルランドの天才マキロイが初日にいきなりのOBで崩れたのは、まさにプレッシャーにほかならないでしょう。しかしそのプレッシャーと戦い続けた結果、それを力に変えて2日目に素晴らしいプレーを見せてくれました。

 明日は、まさにセベの言葉を実践し、プレッシャーを力に変えることが出来た選手が勝つことになるような気がしています。

最終更新:7/21(日) 19:08
ゴルフネットワーク

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