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都市の郊外化で問われる「商店街の価値」、いったい庶民は何を求めているのか?

7/21(日) 8:00配信

アーバン ライフ メトロ

ロードサイドの開発と発展

 前回の記事(個人商店に「トドメを刺した」のは誰か? 都内の商店街、その衰退の歴史を振り返る)では、商店街の衰退の理由を説明しました。今回はその続きです。

【写真】行ってみたい! 都内の活気ある商店街(20枚)

 コンビニの定着により、個人商店は大打撃を受けましたが、それでも「商店街への人の流れはある」という状況ではありました。

 ところが、それすらぶち壊す新たな脅威が出現します。それが郊外のロードサイドなどに作られた大規模なショッピングモールです。

 90年代に入ると、海外資本の大規模店が日本進出を開始します。その際に障害になったのが大店法なのですが、アメリカを含めた諸外国が「世界貿易機関のルールに反している」と圧力をかけた結果、大店法が廃止され、新たに「まちづくり3法」が制定されました。ちなみに、この直接のキッカケになったのは玩具量販店の「トイザらス」です。

 このまちづくり3法の中に、大店法の後継というべき「大規模小売店舗立地法(大店立法)」があるのですが、この法律は立地面積や営業時間などが厳しく定められていた大店法とは異なり、渋滞・ゴミ・騒音などの、環境への配慮といった点に重きが置かれていました。

 これは日本側のせめてもの抵抗という意味合いがあったと思われますが、これにより、大型店舗は実質的に郊外にしか建てられないようになったのです。ところが、これが古い商店街、特に地方都市の商店街にとって致命傷となりました。

 郊外型のショッピングモールや大型店は、これまでにない商品を取り扱い、またちょっとした遊園地・ゲームセンター・映画館という娯楽施設も併設されていたため、商店街などより圧倒的に求心力の強い存在でした。

 ロードサイドにしかないという不便さはありますが、地方都市に住む人々はそもそも車社会に生きているため、大して苦にはなりません。

 これが以前の記事の「東京や大阪といった一部の大都市には辛うじて昔ながらの商店街が生き残っている」という話に直結します。

 コンビニという新システムによって多くの個人商店が致命傷を負い、そして郊外型の大型ショッピングモールによって 「街自体の動線が奪われる=古い街が空洞化する」 という事態が起きてしまったのです。

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最終更新:7/21(日) 8:57
アーバン ライフ メトロ

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