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沖縄のさらなる観光収入増加へ 宿泊日数と単価に開拓の余地

7/21(日) 11:10配信

沖縄タイムス

 県が発表した2018年度の観光収入は、入域観光客数の増加などにより初の7千億円台となったが、前年度に立てた目標値の7991億円には届かなかった。1人当たり県内消費額もここ数年伸び悩んでいるが、滞在時間が短く、消費額が低いクルーズ客が増え、平均宿泊日数や消費額を一気に上げにくい構図もある。ただ、付加価値の高い商品やサービスの提供、キャッシュレス対応などさらに稼ぐ余地はある。

 入域観光客数で肩を並べるハワイの18年の観光収入(速報値)は178億2480万ドル(1兆9185億円)で、沖縄の約2・6倍の水準だ。平均滞在日数は8・90日で約2・5倍の開きがある。

 消費額を増やすには、宿泊日数を増やすとともに、1人当たりの単価を上げていく必要がある。県は消費単価の高い欧米客の取り込みや、滞在日数を増やすために離島の周遊観光の促進を図る考えだが、21年度の目標に掲げる1兆1千億円の壁は高い。

 入域観光客数の増加を下支えするクルーズ客も上陸後の滞在時間が短く、消費額の約3割を占めるとされる宿泊費も期待できない。那覇港で下船した9割以上がショッピングをしているが、訪問先はドラッグストアが約6割で最多。見方を変えると、新たなニーズをまだ十分に掘り起こせていないとも言える。

 一方、県が18年に実施した県民意識調査では、「観光が発展すると生活も豊かになるか」との問いに「あまり思わない」「まったく思わない」と回答した割合が計37・1%で、「とても思う」「やや思う」の計29・1%を上回った。観光産業の恩恵は県民に浸透していない。

 生活環境などに影響を与える「オーバーツーリズム」も懸念されている。地域や自然に配慮しつつ持続的に成長できる、足腰の強い観光地づくりに向けた知恵と工夫が求められる。

(政経部・島袋晋作)

最終更新:7/21(日) 11:10
沖縄タイムス

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