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転職先はLINE、メルカリ、ヤフー…「地銀の雄」からも20代の離職者続出 。現場の仕事に絶望

7/22(月) 10:51配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

長引くマイナス金利と成長著しいフィンテック企業というダブルパンチに見舞われている地銀業界。地銀上位の横浜銀行と千葉銀行が7月には業務提携を発表するなど、もはや上位の地銀でも経営が盤石ではないことがさらにハッキリした。

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地銀各行は生き残りを模索するが、足元では「下船」する若い行員たちが続出していた。

「あの記事はウチのことです」

2019年2月下旬。日本経済新聞に「地銀波乱、エリート行員流出」という記事が載った。その記事では、「静岡県の地方銀行」からIT企業に転職した元行員のエピソードが書かれていた。

静岡銀行の幹部によると、この記事が掲載された朝、静岡銀行の本部役員や部長らは「スルガ銀行も大変だな」などと、笑いながら会話を交わしていたという。役員らがそう考えるのも無理はない。スルガ銀行は2018年に不正融資が発覚、ちょうど日経の記事が掲載されたころ、同行の旧経営陣に対する損害賠償請求訴訟が新聞紙上をにぎわせていた。記事中の「静岡の地方銀行」がスルガ銀行だと考えても不思議ではなかった。

だが、役員らが談笑する輪の中で、人事部の幹部だけは顔をこわばらせていた。会議室を出た後、人事部幹部は役員の一人に「あの記事はウチのことです」と漏らした。

その話を聞いた役員は「えっ、これは知っているの」と言って、親指を上にしてみせた。これに対し、人事部幹部は無言のままだったという。

たかが地方の銀行の話ではないか、と考える読者もいるかもしれない。だが、それは早計だ。

入行3年で2割以上が退職

静岡銀行は、2019年3月の預金残高(月間平均残高=9兆6411億円)と貸出金残高(同=8兆3369億円)はともに、全国の地銀業界で4位。2019年3月期の連結当期純利益も、前年同期比で6.4%減ながら468億円と、高水準を維持し、他の地銀がうらやむほどの業績で、金融界では「三菱UFJ銀行より経営体質は健全だ」と言われるほどの「地銀の雄」だ。

それなのに ── 。

いま静岡銀で、入行5年以内の20代若手行員の退職続出という異変が起きているのだという。

2016年度入行組の1人は筆者の取材に対し、「3年以内に男女問わず2割以上が退職している」と明かす。同期入行は大卒165人(男性85人、女性80人)だから、30人以上が退職している計算になる。

ある転職エージェントはこう話す。

「大手地銀は地元では超・優良企業ですから、退職者が相次ぐなんてありえない話でした。大卒新入行員を100人以上採用している大手地銀で、3年で20%以上も退職しているのが事実とすれば、聞いたことがありません。地銀が地元の超優良企業と言える時代は終わったということなんですかね」

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最終更新:7/22(月) 23:01
BUSINESS INSIDER JAPAN

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