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目には目を。F1、新ルールの”抜け穴”対策に空力の専門家チームを編成

7/22(月) 12:15配信

motorsport.com 日本版

 F1とFIAは現在、2021年以降に導入される新レギュレーションについて、細部を詰めようとチームと話し合いを進めている段階だ。そしてより良いレースを提供するという目的を達成するため、ルールのグレーゾーンを悪用するチームが出ないように対策が行われるようだ。

【写真】2021年のF1マシンコンセプト画像

 主な懸念は、チームが自分たちのスピードを上げる方法を見つけるのと同時に、マシン同士が接近してレースが出来るようにするというレギュレーションのコンセプトを破壊してしまうのではないかということだ。

 現行マシンと先日発表された2021年のマシンコンセプトを比較すると、前のマシンを追いかけている際のダウンフォースの損失割合が、45%から5~10%まで減少すると見られている。

 FIAシングルシーター部門の技術責任者であるニコラス・トンバジスは、素晴らしいレースが出来るようなマシンを生み出すため、今までにない努力が行われているという。

「自分たちで”常識を破る”という作業がある。それは、(規則を変更する際に)これまでの試みでは欠けていたことだ」と、トンバジスは述べた。

「新しいレギュレーションに関しては、それに取り組む大きなチャンスがある。特定のエリアに抜け穴があるのか、意図しない結果がレギュレーションから生じるかを確認することが出来る。そうでなければ、後で問題が起きる可能性がある」

「F1でエアロ部門を担当していた私の同僚が、それを担当している。ルールを作る側ではなく、チームの空力部門のように仕事に取り組み、彼らがどれだけルールを拡大解釈するかを見るんだ」

「より多くのダウンフォースを生む、効率的なウイングが見つかるかどうかを調べるのもその一部だ。もしそれが見つからなければ、後ろを走るマシンのパフォーマンスという点では素晴らしいことが達成できるだろう。そのようなケースが見つかった場合、我々はそういった問題を回避しようとする」


 10月31日に行われるFIA世界モータースポーツ評議会で新しいレギュレーションが承認されるのに先立ち、F1は9月15日までにFIAやチームと合意に達することを望んでいる。一方で、レギュレーションの改善と抜け穴を防ぐ作業は、それまでには終わらないだろう。

 F1のマネージングディレクターであるロス・ブラウンは、次のように述べた。

「そのグループは活動を続けるだろう。チームの解決策が進化するのを見ながら、その解決策を分析し、もしそれらが(レギュレーションの)目的を阻害し始めていることが分かれば、我々はその軌道を修正するだろう」

「我々はより良いレースを実現するという目的を確実に維持するため、監視や開発を続け、(チームの)解決策を調整する」

 トンバジスは、次のように付け加えた。

「後続車のパフォーマンスを気にせず、チームが開発をした際には、ルールによる恩恵が一部否定される可能性があるということは分かっている」

「我々の仕事は、できるだけそれを防ぐようなルールを作ることだ。自分たちでこれまでの常識を”破ってみる”というプロセスは、それを避けるための作業であり、全ての恩恵を維持するためのものだ」

Jonathan Noble

最終更新:7/22(月) 12:15
motorsport.com 日本版

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