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プラごみの終着点 「プラスチック村」で記者が見た"やばい"もの 「あの習慣」もうやめようとしたが……

7/23(火) 7:02配信

withnews

私が住んでいるベトナムの家庭で捨てられるごみは、どこへ行くのだろう。疑問に思ってたどっていくうち、プラスチックごみだけを再生する「プラスチック村」にたどり着きました。プラごみを数分でプラスチックの原料に生まれ変わらせる工場もありますが、黒い煙がもくもく上がり、水路に流れる汚水は墨汁色で……。リサイクルできないごみが埋められる最終処分場で思ったこと、それは、日本人がよくやる「あの習慣」は、もうやめるべきだということでした。(朝日新聞ハノイ支局長・鈴木暁子)

【写真特集】「これはやばい」あふれ出たプラごみ・汚水まみれの水路 プラごみの終着点「プラスチック村」

ハノイの「ごみ博士」

このごみはどう処分されるのだろう。プラスチックや空き缶までごちゃごちゃ入った我が家のごみ箱をみるたび、そう思っていました。

東京にいたころは、プラごみや生ゴミ、新聞紙などを自分で分別し、ごみの日に出すのが当たり前でした。でもベトナムの首都ハノイに住んで2年10カ月、外国人が多く暮らすサービスアパートでは、各戸のごみまで回収してくれます。缶やビンを分けて出しても、混ぜて回収されるため、家族はすべてごちゃまぜに捨てるようになりました。

でも、市が分別回収をしているわけでもなく、恥ずかしいことに、家を出た後のごみの行方がさっぱりわかりません。罪悪感がつのります。

「それなら、ハノイの『ごみ博士』とごみツアーに出かけませんか」

悩める私を誘ってくれたのは、国際協力機構(JICA)ベトナム事務所の広報担当の方でした。ごみ博士とは、ベトナムでごみのコンサルタント会社を立ち上げ、ベトナム政府にごみ政策の助言をしている和田英樹さんです。

ベトナムはリサイクル先進国?

「ベトナムの状況を一言でいうなら『リサイクル先進国』でしょう」。訪ねた私に博士はこう言います。えっ、リサイクル? 家庭ごみの分別もされていないのに、本当かな。

「それは誰かが分けてくれているんですよ。そしてジャンクショップに売る」。はあ、ジャンクショップ?

和田さんはまず、ベトナムがリサイクル先進国たるゆえんを写真で見せてくれました。ハノイの飲食店から出る残飯を容器に入れて運ぶ人が写っています。よく町で見る光景です。「これは養豚場に運ばれて飼料になります。90年代までは東京の世田谷あたりでもやっていたんですよ」。

次に出てきたのがジャンクショップの写真でした。缶や鉄くず、ボール紙などあらゆるものを重さごとに買い取ってくれる店で、市内のあちこちにあります。朝日新聞ハノイ支局の近所の店では、鉄くずを1キロ7000ドン(約32円)で買い、7500ドン(約35円)で売っていました。

余談ですが、こうしたリサイクルに携わる人には、北部ナムディン省の方が多いそうです。田舎から都市に出てくる際に、この仕事を通じて暮らしを支えあってきたのかもしれません。

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最終更新:7/23(火) 10:39
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