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福島県民「復興やり遂げて」 被災者を忘れるな 参院選

7/22(月) 9:11配信

福島民報

 二十一日投開票の参院選の結果を受け、県民は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの復興に向けた継続的な支援や根強い風評への対策強化を改めて政治に求めた。選挙の争点となった消費税増税、憲法改正の議論に対しては、丁寧な説明や慎重な対応を要望した。

 原発事故で福島市に避難する南相馬市の会社役員西沢真弘さん(50)は「被災地復興を最優先に考え、被災者の心に寄り添った政治をしてほしい」と強調した。選挙戦では各党首らから復興に関する考えがあまり聞こえなかった。

 安倍晋三首相(自民党総裁)や閣僚は視察で被災地に足を運んできたものの、行き先は南相馬市のロボット研究開発拠点・福島ロボットテストフィールドなどで「復興が進んだ場所が多かった」と感じた。「コミュニティー再生などソフト面の復興はまだまだ。被災者目線を忘れないで」と訴えた。

 福島県漁業は震災と原発事故から八年が経過した今も試験操業が続く。「震災前にいつ戻れるのか」。いわき市漁協に所属する昭政丸船長の久保木克洋さん(50)は表情を曇らせる。

 昨年の福島県沿岸での水揚げ量は震災前の約15%。港は活気に満ちた震災前の姿には程遠い。福島県沖で水揚げされる魚の魅力を伝える都内のイベントに参加し、漁業再興に地道に汗を流す。「国は安全・安心の情報発信にこれまで以上に力を入れてほしい」

■改憲 国民的議論が必要

 参院選では憲法改正に前向きな「改憲勢力」が、国会発議に必要な三分の二以上の議席を維持するかどうかも焦点となった。会津坂下町の主婦板橋志津子さん(79)は「政党や候補者の意見を聞いても憲法を改正すべきか、すべきでないか、よく分からなかった」と振り返った。

 東京都台東区に生まれ、第二次世界大戦を経験した。空襲のサイレンや戦闘機の音は今も忘れられない。一緒に暮らす孫二人のためにも絶対に戦争は繰り返してほしくない。「結論を急がず、慎重な議論を心掛けるべき」と強く望んだ。

 初めて国政選挙で投票した福島市の福島学院大短期大学部二年の平川千紗さん(19)は「友達同士で憲法改正が話題に上ることはほとんどない」と指摘する。

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最終更新:7/22(月) 9:11
福島民報

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