ここから本文です

中学受験の勉強のために夏休みの宿題代行を頼むのは?[教えて!親野先生]

7/22(月) 10:20配信

ベネッセ 教育情報サイト

このように、宿題代行をつかうことには大きな弊害があります。
ですから、もしどうしても受験勉強のために夏休みの宿題をやる時間が取れないなら、先生と交渉して宿題を減らして(もしくはナシにして)もらった方がいいでしょう。
その方がよほど正々堂々としています。

「うちの子は○○学園を目指しています。その受験勉強に十分な時間をかけたいので、夏休みの宿題を減らしてください(もしくはナシにしてください)」と誠心誠意頼みましょう。

このやり方にはズルがありません。
それどころか、これは正当な権利の主張です。
なぜなら、子どもの夏休みの生活は基本的に親の責任だからです。
責任があるところに決定権もあるのは当たり前です。

そもそも、夏休みの生活どころか子どもの教育や将来について、究極的に責任があるのは親です。
学校の先生が責任を取れるはずがありません。
ですから、親には「うちの子の将来のことを真剣に考えて、どうしても○○中学で学ばせたい。そのために夏休みは受験勉強に全力を注ぎたい。だから宿題を出さないでください」と言う権利があるのです。

そして、さらに言えば、日頃の宿題についても同じことが言えます。
学校の宿題は子どもたちの学力差を考慮せず一律に出されます。
ところが、子どもたちの学力差が非常に大きいので、加重負担になって毎日苦しんでいる子がたくさんいるのです。

そういう子は毎日重苦しく暗い気持ちで生活しています。
このような状態が続くのは、子どもの人格形成によくありませんから、親が先生に事情を話して宿題を減らしてもらう必要があるのです。

ただし、こういった交渉はけんか腰のクレーマー的なやり方でなく、大人の交渉術で上手にやって欲しいと思います。

まず「いつもお世話になっております」のひと言は当たり前です。
次に、先生のことをほめます。
「先生に受けもらってもらってから、うちの子生き生きしてきました」「先生のことが大好きで、家でいつも先生の話をしているんですよ」など。

その後で、正直に困っている事情を話して、宿題を減らしてもらうのです。
とにかく大事なのは、クレームでなく相談という形にすることです。

最後にまとめます。
弊害の多い不正行為はやめて、正々堂々と交渉しましょう。
子育てでは「目的のためなら手段を選ばない」は通用しません。

私ができる範囲で、精一杯提案させていただきました。
少しでもご参考になれば幸いです。
みなさんに幸多かれとお祈り申し上げます。

プロフィール
親野智可等
教育評論家。23年間の教員生活のなかで、親が子どもに与える影響力の大きさを痛感。その経験をメールマガジンなど、メディアで発表。全国の小学校や、幼稚園・保育園などからの講演に引っ張りだこの日々。

2/2ページ

最終更新:7/22(月) 10:20
ベネッセ 教育情報サイト

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事