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成人の課題に支援を―― 東京の発達障害当事者会が連携組織を発足

7/22(月) 10:54配信

福祉新聞

 成人した発達障害者の生活上の課題を集約し、公的な支援を求めて発信しようと、「東京都発達障害当事者会ネット」が7月15日に発足した。

 都内の当事者会10団体が加盟し、行政との折衝窓口となる。

 代表に就いた、東京・多摩「大人の発達障害」当事者会の滝口仁さん(69)によると、未成年に対する早期療育などの支援に比べると、就労、結婚、育児、親の介護など社会的な責任を持つ成人への支援は脆弱だという。

 公的な就労支援は進んだものの、家庭生活や余暇活動など日常の困りごとを継続的に受け止めてくれる場や、成人の発達障害を診断できる医療機関は少ないのが現実だ。

 滝口さんは「孤立や自尊心の低下を避けることが当事者にとって最も肝心だ」とし、職場でも家庭でもない「第3の居場所」を持ちやすい社会にしたいと考えている。

 情報交換や仲間づくりを目的とした当事者会は「都内に20以上あるが、意見が割れるとすぐ分裂する」(山崎順子・東京都発達障害者支援センター長)のが実情で、安定して運営するのは難しい。

 それだけに当事者会が結束するのは珍しく、同日、都内で開かれた設立総会には都議会議員、厚生労働省障害福祉課の調整官らが来賓として参列。市川宏伸・日本自閉症協会長は「小異を捨て、全体的なことを考えてほしい」と期待を寄せた。

 2016年12月実施の厚生労働省の「生活のしづらさなどに関する調査」によると、医師に発達障害と診断された人は推計48万1000人。20歳以上はその半数の24万人だが、実際はもっと多いとみられている。

 なお、国立障害者リハビリテーションセンター(埼玉県)は18年度、高齢期の発達障害者とその家族支援に関する検討を開始。保健師らを通じて30代後半以上の当事者の実態把握に乗り出している。

最終更新:7/22(月) 10:54
福祉新聞

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