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三菱商事の金属資源グループ、ペルーの大型銅鉱山開発計画に経営資源を集中投入。22年生産開始へ人材派遣も

7/22(月) 6:05配信

鉄鋼新聞

 三菱商事の金属資源グループは、中期経営計画(19~21年度)でペルーのケジャベコ銅鉱山開発プロジェクトを最優先課題に位置付け、22年の生産開始に向けて経営資源を集中的に投入する。プロジェクト会社にCEO補佐を含む4人の人材を出向させるなどして計画通りの立ち上げを積極的に支援する。世界でも数少ない大規模未開発鉱山の開発を通じて中長期的に需給のタイト化が見込まれる銅の安定供給に貢献する。

 同社は昨年、同鉱山の権益を約550億円で追加取得し、権益比率を40%に高めた。開発費用約2500億円となる、久しぶりの大型投資案件だ。前中経の3年間では保有資産の質を高めることを目的に、資産の入れ替えを積極的に行った。最終年度に実行したのがケジャベコの権益積み増しと開発の意思決定だ。ケジャベコでは鉱山経営への関与度をより高めた形でプロジェクトに参画し、従来以上に保有資産の質を高める取り組みに注力している。金属資源グループの田中格知常務執行役員はケジャベコを同社が掲げるスローガン「経営の質を高める」を体現するプロジェクトと表現する。
 ケジャベコでは、まずは計画通りの開山を最優先とするが、パートナーの英アングロ・アメリカンとともに、銅の生産性向上や尾鉱ダムの安全性を高める技術の導入を検討している。
 銅は、新興国のインフラ需要の拡大や自動車の電動化などで今後も需要が安定的に伸びていく見通しだ。一方で鉱床の深化や低品位化などで優良な開発案件が減少しているほか、開発費の増大などで参入障壁が高まり、将来的に需給がタイト化するとの見方が強い。電気自動車や再生可能エネルギー分野に欠かせない銅の安定供給は脱炭素社会を素材の安定供給面から貢献するという意義もある。
 ケジャベコの先には、出資先のアングロ・アメリカン・スール(チリ)が保有する未開発鉱区の開発も控える。これらの生産を開始すれば持分生産量で40万トン、世界のトップ10入りも視野に入るレベルとなるが、質を伴った規模の拡大を大前提とする。田中氏は「市場に必要な量を適切なタイミングで供給することが重要」との見方を示した。

最終更新:7/22(月) 6:05
鉄鋼新聞

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