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沖縄球史に残る激戦 チャンス信じて「死闘」を制した沖尚 昨秋のノーヒットノーラン負けから頂点へ

7/22(月) 6:10配信

沖縄タイムス

 沖縄球史に残る激戦だった。沖縄県那覇市の沖縄セルラースタジアムで21日あった高校野球の第101回全国選手権沖縄大会決勝で、延長十三回までもつれた頂上対決は、沖縄尚学が興南に8-7で競り勝ち、5年ぶり9度目の栄冠に輝いた。

 文字通り、持てる力を尽くした総力戦だった。沖縄の高校野球をけん引してきた沖縄尚学と興南の決勝は延長戦に突入。意地をぶつけ合い、流れが目まぐるしく入れ替わった末に、甲子園切符をつかんだのは沖尚だった。

 5-5の延長十二回に勝ち越したものの、その裏に追い付かれて決着つかず。それでも、「次の回につなげられた。必ずチャンスはくる」(水谷留佳主将)と誰も諦めていなかった。

 延長十三回、好機は2死走者なしからつくった。十二回に3番手で登板し、初打席の比嘉大智が、振り遅れながら「気持ちで振り切った」としぶとく内外野間に落として出塁。続く神里航平が「後につないだら何かが起こる」と甘く入ったスライダーを左前に運んだ。

 さらに四球で2死満塁とし、再び勝ち越しのチャンスが巡ってきた。水谷は「俺に回ってくると思っていた。強気で準備していた」と打席に立ち、2球で追い込まれたが、ここから4球連続でボール球を見極めて押し出し四球。これが決勝点となり、3時間49分の熱闘に終止符を打った。

 昨秋、沖縄水産にノーヒットノーランを食らった。比嘉公也監督は「あの負け方が選手たちの頑張りにつながった」と振り返る。早朝や居残り練習でバットを振り込み、今大会は3回戦で沖水に雪辱。決勝では県内屈指の左腕、興南の宮城大弥の低めの球を見極め、12安打で8点を奪った。

 高校通算33本塁打を誇るスラッガーの水谷は、宮城との計7度の対戦を「直球を多く投げてくれた」と存分に堪能した。決勝点の押し出し四球は「自分だけじゃない。スタンドやベンチの力」。選手も応援団も一体となり、5年ぶりに聖地への扉をこじ開けた。(我喜屋あかね)

最終更新:7/22(月) 7:20
沖縄タイムス

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