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「今は休んで、後でやったら」夫の一言に妻の心は折れた

7/23(火) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

【更年期を知って夫婦円満】(18)

 若い頃から専門職で働きながら、家庭では家事や育児をこなし、常に忙しかった知人女性のTさん。50歳を過ぎたあたりから更年期症状が表れ始めたそうです。幸い、子供たちは成人し、家事の負担はグッと減っていましたが、それでも、家のことは主にTさんが担っていました。

「比較的体力に自信があったのに、毎日、まるで重いペダルの自転車をこいでいるようで、しんどく、つらい日々でした」(Tさん)

 そんなある日、夫婦2人の食事を終えた時のこと。汚れた食器があふれるシンクを見て気が遠くなり、疲れたとため息をつくと、夫から「今は休んで、後でやったら」。その一言に心が折れたとTさんは言います。

「今は休んで、後で“私が”するんだ。“俺がやるよ”じゃないのね。私がやるしかないのね……と。体調の悪さと重なり追い詰められた気持ち。後でやればという言葉が、とても冷たく感じたんです」(Tさん)

 家事や子育てに対し、夫は他人事の感覚でいると、更年期で体調を崩して改めて気づいたTさん。いずれ自分たち夫婦も年を取り、2人きりの生活になる。その時は対等に支え合える夫婦でありたいと、Tさんは夫と家事の分担や今後について話し合ったそうです。

 それから数年経った今では、夫は家事を他人事と思っていない。さらに「ありがとう」という言葉を日々口にするようになった。

「振り返ると、更年期の時は日常の行動が普段通りできず空回りし、気持ちに余裕がなかった。トゲのある会話やストレスをぶつけたことも多々あり、夫の被害も大きかったと思います」(Tさん)

 更年期の症状は、女性ホルモンのエストロゲンの減少によるもの。専門クリニックで治療を受け、症状は徐々に改善したそうです。体の不調がきっかけで、老後はどんな2人でいたいか、具体的に話し合うことができたTさんご夫婦。更年期の不調が、夫婦の未来にとって大事なきっかけになったそうです。

(小林ひろみ/メノポーズカウンセラー)

最終更新:7/25(木) 18:39
日刊ゲンダイDIGITAL

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