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前日194球完投の佐々木温存し4強 大船渡・国保監督の“深謀遠慮”

7/23(火) 12:00配信

日刊ゲンダイDIGITAL

 まさかのエース抜きで勝利をつかんだ。

 22日の岩手準々決勝・久慈戦。大船渡の佐々木朗希(3年)はずっとベンチにいた。試合は接戦。何度も登板のタイミングが訪れたが、投手はおろか、野手としても出場しなかった。

 前日の盛岡四戦は延長12回を194球完投。連戦となったこの日の先発は、初戦にリリーフ登板した大和田健人(3年)だった。4―2とリードして迎えた七回、その大和田が同点に追いつかれたものの、八回から登板した2番手・和田吟太(3年)が4回無失点と力投。十一回に勝ち越し、4強入りを果たした。

 国保監督は前日の疲労を考慮し、佐々木抜きで試合に臨み、勝利した。佐々木だけに頼らないチームづくりを目指し、この大和田、和田を含め、佐々木以外に4投手を用意し、夏を迎えたとはいえ、その時点で負けたらすべてが終わる。先発した大和田は公式戦での登板は初戦のリリーフ登板の1回のみ。今夏最大の注目を浴びる大船渡が負けるだけでも、応援している学校関係者や地元民、ファンのショックは計り知れない。その上、佐々木を温存して負けようものなら、大きな波紋を呼んだだろう。

 そんな状況でも国保監督は、佐々木の“状態”を優先した。監督に就任してからの2年半、佐々木の起用については、「状態をしっかり整え、健康な状態にしてマウンドに立つのが大事と思ってやってきたつもり」と言っていた。

 佐々木はこの日、行けと言われれば行ける状況だったそうだが、佐々木を説得し、起用しなかった。準決勝以降を見据えた佐々木も、疲労が取れる方法だと納得したという。仮に佐々木を温存して負ければ批判を浴びただろうが、佐々木を無理して使うことで肩肘に取り返しのつかないケガを負えば、受ける批判は負けた時の比ではない。佐々木はすでに日本ハムが今秋ドラフトでの1位指名を公言。1億円の契約金を約束された将来のプロ球界を背負って立つ逸材なのである。

 国保監督が佐々木のコンディションを最優先して考えるのはある意味、当然だ。

最終更新:7/23(火) 12:00
日刊ゲンダイDIGITAL

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