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「京アニの原画を保管するセンター建設を民主党が阻止した」→文化庁が否定、誤り

7/23(火) 12:16配信

BuzzFeed Japan

京都アニメーションの第1スタジオが放火され34人が死亡した事件。大勢のスタッフの命だけではなく、これまでの作品に関する資料も失われた。【BuzzFeed Japan/籏智 広太】

【動画】京アニ火災、目撃者の女性が撮影した現場の様子

こうした事態をめぐり、「京アニの火災で失われた資料や原画は、自民党の麻生太郎内閣が国立メディア芸術総合センターで保管しようとしたが、それを民主党が非難して阻止した」という言説が参院選直前、ネット上を駆け巡った。

結論からすると、この言説は文化庁も否定しており「誤り」だ。BuzzFeed Newsは、このツイートのファクトチェックを実施した。

拡散しているのは、以下のような個人によるツイート。選挙前日の7月20日未明のものだ。

《京アニの放火で京アニが作ってきた作品の資料や原画などが焼失してしまいました。

実はこれらの資料や原画は、2009年に自民党の麻生太郎内閣が国立メディア芸術総合センターで保管しようとしたんだけど、それを国営マンガ喫茶だ!って非難して阻止した政党があるんだ。

民主党って言うんですけどね。》

そのうえで、「いいかお前ら。何度も言うけどマジで政治を知れ」などと指摘した。

今回のツイートは選挙前のタイミングかつ、文化庁に直接の確認ができづらい土曜日のツイートだった。

訂正情報も広がってはいたが、結果的に6万8千以上リツイートされ、9万6千以上いいねがついている。

まず、経緯を振り返る

そもそも「国立メディア芸術総合センター」とは、漫画やアニメ、ゲームなどの資料収蔵を目指して計画されたもの。

自民党政権時代に計画がはじまり、2009年の麻生太郎内閣時代には予算が計上されて、文化庁所管で11年開館を目指した議論が進んでいた。

「アニメ・漫画の殿堂」などとも呼ばれたが、建設費に117億円かかるということもあり、民主党(当時)などの野党から批判が殺到。同党の鳩山由紀夫代表は「巨大国営マンガ喫茶」などとも揶揄した。

反対していたのは、野党だけではない。自民党の河野太郎議員(現・外務大臣)も「目的が決まっていないのに、箱物だけ建てても、百害あって一利なしだ」と述べており、同党の「無駄遣い撲滅プロジェクトチーム」も予算執行の停止を求めていた。公明党のプロジェクトチームでも、同様の意見が出ていた。

同年の衆院選では自民党が大敗。計画は政権交代を経て、撤回された。

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最終更新:7/23(火) 15:55
BuzzFeed Japan

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